「救えなかった自分への終わらない怒り」プロミシング・ヤング・ウーマン Shihommatsuさんの映画レビュー(感想・評価)
救えなかった自分への終わらない怒り
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バカな男どもや、同じ穴の狢の女どもを許せない以上に、ただ一人の人だったニーナを救えなかった自分自身を許せなかったキャシーの自分への復讐劇。
他の奴らなんて多分どうでも良くて、酔ったふりして男を騙して罵詈雑言を浴びたり、言い負かしたりするのも、親に迷惑かけてみたり、唯一の友達にダル絡みしたりするのも、自分を許せないキャシーの自罰的な行動で、それを解すライアンの存在に油断した自分が許せなくて、また一段階段を登っていく気合いのキャシー
ライアンと付き合い出した時点で、もう何か起こるし、嫌な事しかないでしょ…このあと…で、ずっと共感性羞恥の発動で落ち着かなかったです。個人的には話の筋はずっと見えていたので、親子の関係性のあたりに、もうちょっとなにか新鮮なものが欲しかった気がします
憧れの、自分では救えなかったニーナになってしまうことでしか、自分を救えなかったキャシー自身が、その認知の歪みに気づけぬまま死んでいったことが、何だか寂しいなって思います。
誰も、キャシーを救えなかったんだもなぁ…
ニーナの復讐が終わったから、これで終わりだと思う??
私は思いません。そうじゃない描き方もみたかった。
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