「余韻がすごい」プロミシング・ヤング・ウーマン ツネさんの映画レビュー(感想・評価)
余韻がすごい
・冒頭から、ダークヒーロー的な話なのかと思ったら主人公にそういった能力はなく、単純に声をかけてきた男を脅迫?説教?復讐?(もっと適した言葉が見つからない)をしている日々の女性というのが、冒頭から興味深くてかなり引き込まれた。
・説教?した男たちが仲間みたいになってたのが謎だった。冒頭のジェリーが旧友の女をホテルに連れてったらしいのと、弁護士の家にいった時も男が車で待ってたり、お金だけで何かそういうことしてくれるもんなのかと思った。それに、弁護士の方はどうしようとしてたんだろう。
・ベッドの下に隠してたメモ帳にとんでもない数の記録があったけど、色が青と赤とあって、違いは何なのかなとかと思ってたら特に触れられなかった。軽めが青で、重めが赤だったのか。
・わざわざ泥酔を装ってまで何でこんなことしてるんだろうっていう謎を追う形で話が進んでいくのがとても見ごたえがあって面白かった。内容的にはとても面白いとは言えないけれど。これがよくある事なんだなぁと思うと悲しくなった。
・チャプターを区切るようにⅰ、Ⅱ、Ⅲ…と表記されるのがわかりやすくて良かった。
・途中までよくある復讐劇の既視感があったりなかったりの中、どうなるんだろうと思っていたらラストで殺されてびっくりした。確かに、生きてて復讐完了してるよりも、何倍も恐ろしいかもしれないと思った。
・主人公は復讐したいのではなく、忘れないでほしい、考えてほしい、という願いというか思いというかそういった事を確認していって誰もかれも忘れてて悲しくなった。とはいえ、自分もそういった現場に関係していたら、果たして勇気をもってできただろうかと考えさせられるし多分、怖くてダメだっただろうと思った。学生の時の傍観者でいたあの感じが蘇ってきて、ライアンのように謝ってしまっただろうと思う。そして過去のことなんだからとかつい言ってしまったかもしれないと思った。辛くなった。
・ラストの復讐後に死体をなくそうという流れになって、医者のわりに死体にびくびくしてるなぁと思ったのと、ジョーがやたらと優しくて何かあんのかなと勘ぐってしまった。
・アマプラだけなのか、字幕が一部変だった。崇めるっていう所が崇あがめるみたいになってた。