「無関心こそが最大の敵」プロミシング・ヤング・ウーマン 015🎬さんの映画レビュー(感想・評価)
無関心こそが最大の敵
良くも悪くもビジュアル的にも脚本的にも強烈な印象を残す113分。
主人公が金髪女子、パステルカラーのコーヒー店で勤務とか言うと、めっちゃガーリーな映画を連想しがちですが、その実は元医大生の隠れインテリで、バールを持って行きずりのお兄ちゃんの車を殴ったりします。最近はこういうのをKawaiiって言うんですかね(遠い目)。
詳細はネタバレになるので伏せますが、
主人公が中盤で言っていた“自分の愛する人だったらショックを受けるはず(←うろ覚えなのでニュアンスです)”という言葉になるほどなあ、と思いました。
相手を思いやること、関心を持つこと、愛情を持つこと。
周り全員がそれが出来ていれば『彼女』もこの主人公も、もっと幸せな人生を歩めたはず。
一見して性犯罪についてフォーカスしたような映画に見えますが、
もっと根本のところで問題提起を投げかけているような映画に思えてなりませんでした。
ところで、主人公役のキャリー・マリガン氏はバズ・ラーマン版のギャツビーや『17歳の肖像』にも出演されていますが、
本当にメイクや髪色によっても印象が180度変わる、凄い俳優さんです。
一部で『奇妙な人選』という言葉が出たようですが、彼女でなければこの映画はここまで完成されなかったと思います。
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