「表現の責任と可能性」プロミシング・ヤング・ウーマン とぽとぽさんの映画レビュー(感想・評価)
表現の責任と可能性
"What are you doing?" エメラルド・フェンネル × キャリー・マリガンの本気!社会の闇に目を向ける強烈な一打にガツンと面食らい、何より改めて考えさせられる。大胆かつ挑発的に観客を刺激する。筋肉身体的にどうしても不利な女性が男性の愚かで残酷な行為によって、どれだけの消えない傷を負うか。下半身に脳が付いているようなナニで考える連中によって、被害者が被害者として身体的のみならず心の傷も世の中的(=SNS等ネット社会における風評被害、匿名性を利用した卑劣なイジメ)にも、その後の人生を滅茶苦茶にされてしまうか。時には命を絶ってしまうほどに。全男どもが見て悔い改めるべき。
将来を約束された若い女性に何があったのか?胃のキリキリするような居心地の悪さから生まれるサスペンスやスリラー的内容からの衝撃展開とほんの一握り少しのユーモア、コメディ側面。それらを支え引っ張るのは紛れもなくキャリー・マリガンのキャリアトップレベルであろう熱演。同様の事件などが報じられる度に言葉にならないような怒りを感じていたので正直、本作についてはあまり多くを語りたくない。ただ、それだけ脚本賞受賞も納得の攻めた内容で、最後まで捻りが効いていた。表現の責任と可能性として新たな視点、新鮮さに満ちていた。高校の授業などで見せられるべき。
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