「石井裕也監督と尾野真千子の共犯関係で成り立った傑作」茜色に焼かれる 大塚史貴さんの映画レビュー(感想・評価)
石井裕也監督と尾野真千子の共犯関係で成り立った傑作
石井裕也監督、渾身の逸品。コロナ禍で撮ることにこそ意義を見出し、主演に尾野真千子を指名したこともうなずける。この作品の主人公・良子に息吹を注ぐことができるのは、やはり尾野しかいなかったと断言できる。理不尽極まりない事故で夫を失った良子が、最愛の息子の成長だけを心のよりどころとし、信念を曲げることなくたくましく生きる姿を力強く描いている。石井監督の社会に対する怒りを、全身で体感してもらいたい。最後にとんでもないものが用意されており、それも含めて乞うご期待。
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