「佐藤さんに必死にしがみつこうとした人たちの話でもあるのかも」映画:フィッシュマンズ kizkizさんの映画レビュー(感想・評価)
佐藤さんに必死にしがみつこうとした人たちの話でもあるのかも
佐藤さんを中心にバンド周りで起こったことを紐解く。
主にインタビューで演奏シーンは少なめ。
佐藤さんは人間らしさもありながらどこまでもピュア。どこかへ行ってしまいそうなほどに。
そんな佐藤さんに必死にしがみつこうとした人たちの話でもあるのかも
演奏シーンは少ないけど見たことない映像がいっぱいで音楽資料としても楽しめる。
zakさんが音周りを編集してるそうで、最初の1音でグワッと胸を掴まれること多し。
「土曜日の夜」のレコーディング・シーンに震えました。
あの名曲が世に生まれた瞬間を見てると思うと誇張抜きで感動で涙が出ました。
複数人が集まって音楽を創る/奏でる”バンド”をやるってのはどういうことか。
レコード会社と契約してミュージシャンになるってのはどういうことか。
そんな普遍的なことも描かれている。
この映画がミュージシャンの人たちに突き刺さってるのをよく見かけるのも納得。
若い頃の柏原さんが長身でシュッとしててカッコいい!
欣ちゃんは誰よりも強烈な経験をしてて、深い話ばかりのはずなのに、すべてが軽く聴こえる喋り方はある意味すごい個性;
インタビュー中にこだま和文さんがくゆらすタバコの煙が美しく渋い。
すごいバンドだったんだな、と。
ライブ映像が、レコーディング風景が、MVメイキングが……どれもがオーラがあって絵になる。カリスマなだけじゃなく、とても人間的で、バンド的で、青春。
まぎれもなく日本の最高のバンドのひとつ。
このバンドの奇跡と凄さがわかる。
と同時に神格化してしまいそうな3人の人間的な部分も見れる…見えてしまうかもしれない。
日本の音楽史に残る名シーンをいくつも追体験できる。
見終わったあとは放心。
&めっちゃフィッシュマンズが見たくなる!ぜひ全国ツアーを!
『映画:フィッシュマンズ』を見終わって、映画館を出てYoutube Musicを起動して流れてきたのがPolarisの「季節」。あ、季節って……。ピースがハマった気がした。
”あたらしい季節に ぼくらは 物語奏でた”
Polarisのライブもめっちゃ見たい!