「無題」映画:フィッシュマンズ ケイチャンさんの映画レビュー(感想・評価)
無題
フィッシュマンズに関して、海外でのここ数年の人気に後押しされたかのように、国内でもフィッシュマンズに注目が集まっている部分もあるが、この映画を観ると、当時のフィッシュマンズが如何に売れていなかったかがよく分かった。同期だと言われるスピッツやウルフルズに比べれば遥かにポップな音楽ではない。プライベートスタジオ3部作は最初だけ辛うじてポップだが、後はビートルズで言う、「リボルバー」や「サージェント・ペパーズ」みたいなものである。佐藤伸治やメンバーを追い込んだものの正体はビートルズにもYMOにもあった。それは本物だけが持つ栄光と悲劇だと思う。この映画を観て、そう思った。そして、これは表現分野を売り物にする世界ではいつまでも続く解決出来ない課題だと思える。
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