劇場公開日 2022年1月14日

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「ラブストーリーではないです、はい。」アイム・ユア・マン 恋人はアンドロイド バリカタさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0ラブストーリーではないです、はい。

2022年2月9日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

映画紹介文では「ラブストーリー」ってあるけど、違うんじゃぁないかなぁ?人間の欲求や心が満たされるってことは数式じゃないよ!ロジックじゃないよ!って、AI技術がどんどん進化していく世界に対しての一種アンチテーゼ的な色合いを含めつつ、人間素晴らしき面倒臭さへの賛歌を描いている気がしました。ただ、テーマ自体は結構昔からあるような物ですしストーリーにも意外性がなかったので、かなりおとなしい作品だった気がします。

自分が求めるあらゆるものを100%、いやそれ以上で与えてくれる異性がいたら、僕は恋するのかなぁ?好きになるのかなぁ?そんな疑問が出るから・・・人の気持ちという摩訶不思議なものが成り立つのでしょうね。欲しいと思ってる時にグッドタイミングでできる雰囲気満点のキスよりも、叶わなかったキスの思い出の方が胸の中を占める。思い通りにいかないこともまた素晴らしい記憶。手に入らないから好き、乱暴だけど好き、まずいから好き。優しくないから好き・・・本当に人間の気持ちって面倒臭いw

面倒臭いからこそ、底知れない無限の魅力を感じるんでしょうね。答えがないという魅力。だから、手に入れられないし、欲しいものを探し続ける。それは恋をし続ける(不貞行為は反対したいですが・・・人間は止められない)ことに等しいのかも知れないです。欲しいときに欲しいものを提供してくれるのは・・・その行為や提供してくれた「物・事」に喜びを得るだけで、与えてくれた存在に気持ちが生まれないのではないでしょうかね?それって・・・異性が与えてくれる一時的な快楽に等しいのかも知れません。

でも世の中は広いですから「それが良い!」って方も多くいらっしゃるのでしょうね。それは否定しません。面倒臭い人の気持ちに心揺さぶられる時間は、合理的に考えれば無駄な時間ですしね。ただ、僕は面倒だけど1+1が2以上になる人間関係の世界が好きです。

バリカタ