「近未来に思いを馳せる」アイム・ユア・マン 恋人はアンドロイド あささんの映画レビュー(感想・評価)
近未来に思いを馳せる
ハンサムで毎日甘い言葉で愛の言葉を囁いてくれ、エスコートなんてお手のもの。その上何でもできて的確なアドバイスもくれる。欲求を全て満たしてくれるパーフェクトな彼。だけど彼は生身の人間じゃないーー。
「私もこんなのが欲しい!たとえロボットだとしても」物語の途中で何度思ったことか(笑)
だけど、生身の人間との触れ合うことの喜び 、時には苛立ちなど様々な感情が生まれる楽しさを知っているがゆえに、どちらが良いとか選択することは難しい。人生って夢や喜びや希望があってこそ日々を頑張れるわけで、、、、。実際には物語の後半にアルマが企業に出した回答が本質をついている。
とか言いながらもラストには矛盾した展開が描かれているし。ここにアルマの“葛藤”が描かれている。
近未来を表す“アンドロイドと考古学”、アンドロイドと野原や野生の鹿”、“父の介護や過去の悲しみや研究の成果”に対し、“何不自由なくスムーズに送れるアンドロイドとの生活”
近未来と過去、人工と自然、困難と平易が巧く対比され描かれている。
ダン•スティーブンスの演技の巧さよ。目の動き、首の傾け方、表情一つとってもロボットそのもの。
ベルリンを舞台に描かれた映画を見たのは『水を抱く女』ぶり。両作ともに似たような雰囲気がある。私はベルリンという街が好きみたいだ。早く気軽に行けるような日々が訪れて欲しい。
おっ、水を抱く女にも言及しておられる。夏への扉(山崎賢人の)に出てくる藤木直人のアンドロイド(PETE-13)もちょっと思い出しました。見ました?よかったですよ。やはり男性のアンドロイドは知性と清潔感が大事ですね。AIの進歩により気の利いたジョークぐらい簡単な気がします。おしゃべりが嫌いなときはクール・モードにするとかできそうだし。ボケてなんにも覚えてない旦那よりもいいかも。今夜は薔薇の香りのアロマキャンドルのお風呂でゆっくり温まりたいとおもいます。お休みなさい。