「気合の入った監督だということだけは分かった」アンラッキー・セックスまたはイカれたポルノ 監督〈自己検閲〉版 つとみさんの映画レビュー(感想・評価)
気合の入った監督だということだけは分かった
ある程度たくさん映画を観るようになってくると、少し分からないくらいの作品が一番面白いのだが、この作品に関しては少々難易度が高かく、それなりに面白くは観たものの、分からない部分も多かった。
ただ思うのは、この作品の監督さんは中々気合の入った人だなと。
というのも、この作品が他国で公開される(例えば日本とか)ときに検閲をさせたくなかったらしい。要はボカシとかね。
これは普通は誰でもそうだろうが、まあそんなわけにはいかない。
そこでこの監督さんは勝手に検閲されるくらいなら自分で公開できるレベルまで検閲しますと作ったのがこの自己検閲版だ。
他国で公開できれば当然収入も増えるわけで、プロデューサーは公開させたかったんだろうね。だけど監督は嫌がったのだろうと推測される。
冒頭、何度もしつこく検閲=金と出るが、ある意味でプロデューサーへの当てつけだったのだろうと思う。
というわけで、この監督さんは強いこだわりを持っている人だと分かるわけだ。
それは作品の内容にも関わる重要なことなのだろうと思う。
もし検閲されていない版を観たらもう少し内容、というか本作に込められている多くの皮肉とかがわかったかもしれないなとは思う。
まあ日本国内で観るのは不可能なんだけれど。
ああ、ちなみに、そこそこ笑えるのでコメディとしてはそんなに悪くないんじゃないかと思う。ただ、全く分からないところとかあるだけで。
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