「時代劇という名の日本人の命脈」仕掛人・藤枝梅安 樹さんの映画レビュー(感想・評価)
時代劇という名の日本人の命脈
期待をせずに唯必殺シリーズの元となった藤枝梅安。ただそれだけの軽い気持ちで見に行った本作ではただただ圧倒された。
最初に絡みから始まった時点ではこれはダメかなと思いきや、最初の仕掛けとの繋ぎ。
そして、仕掛けの裏側そこからのシーンに惹き込まれる。
基本的に梅安と彦さんのシーンでは淡々とした中にも親愛の感じで溢れている。
これらのシーンではBL感を感じるので今の時代に合ったのかとも感じるがそもそも衆道という形で古来から存在し、世界観にマッチしているだろう。
天海祐希演じるおみのも単なる悪女の様な演技から地獄をくぐった背景、そして梅安との関係性も引き込まれる要因だが鳥を見た時の梅安。
その頭によぎったものは。。
また板尾釧路の真面目くさった顔での目線だけで好色を演じる悪役らしき悪役。
早乙女太一の、ひとり若々しさを感じる殺陣と演技が静なる作品に動をアクセントとして加えている。
菅野美穂のおもんが役柄として弱すぎたのが少し残念だが、
全体的に骨太な時代劇の完成形だと思う。
これは是非第2話も見るべき作品です。
ただ、エンディング後の第2部への続き。
彦の仇が見つかった際の回想シーンの腰振りは一切要らない(笑)
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