「原体験者がゆえに思いも。」仕掛人・藤枝梅安 t2law0131さんの映画レビュー(感想・評価)
原体験者がゆえに思いも。
TBSで深作欣二の放送初回を見たとき鳥肌が立った思い出がある。(たかが)これまでのテレビ時代劇とは、圧倒的にレベチな奇跡を突然見せられ、放送後しばらく動けなかった、塾高2年の秋。それから50年。必殺シリーズが浸透し、手法として歴史遺物(コモディティ化しちまった)となった現在、どれだけ『新しきモノ』を見せてくれるのだろうか。という期待とともに鑑賞。キャメラ照明とも、陰影を強調したザラついた感じで、シリーズ初期のアヴァンギャルドな雰囲気を再現。テレビドリマ的なクローズアップを効果的に使った演出。抑えた役者たちの演技。それぞれが『令和』にリメイクするにあたって、『昭和』をリスペクトしているのが画面から伝わる。なかなか満足すべき仕上がりと思う。テレビで初回目撃した老人には、嬉しいリメイクであった。
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