「よかった」鬼平犯科帳 血闘 吉泉知彦さんの映画レビュー(感想・評価)
よかった
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鬼平が実は若いころ盗賊だった過去が語られる。その時の因果で今回のドラマとなるのだけど、回想が多様し過ぎで構成がつっかえつっかえで没入感がない。上映時間は短いのに長く感じる。また、過去の人物を若い役者が演じているのだけど、顔があんまり似てなくて結びつかない。女優がお目めぱっちりの美女ばかりで、みんな似ている。現代的な顔立ちで、黒木華みたいな古風な顔がないと落ち着かない。
遠景も江戸時代を表現していてスケール感のある表現だ。今時舗装されてない広い道を探すのも大変だろう。もしかしたらアスファルトの上に土を敷いているのかもしれない。もしくは映像で処理しているのだろうか。
冒頭の殺陣で刀と刀が当たると派手に光が出て、こんな表現なのかと心配になったがそこだけだ。血しぶきが上がるけど返り血はあまりない。
敵の甚五郎が本当に卑怯な男でこそこそ逃げ回るのがいい。あれでよく手下が集まるものだ。金払いはいいのだろうか。料亭を皆殺しにしたが、その後掃除したり料理の用意をしたりしたのかと思うとなかなか丁寧だ。
次回作があったら見るし、できればお正月は『仕掛人』、お盆は『鬼平』のようなシリーズにして欲しい。
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