劇場公開日 2024年5月10日

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「お約束の展開だが、作りがしっかりしたドラマ」鬼平犯科帳 血闘 泣き虫オヤジさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0お約束の展開だが、作りがしっかりしたドラマ

2024年5月16日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

ジジイなので、TVドラマだけでも何度もリメイクされて来た鬼平犯科帳のタイトルはもちろん大昔から知っていた。が、TVドラマも一度も観たことが無かった。

なので、“鬼平犯科帳”への思い入れは0なのだが、予告編の空気は惹かれるものがあったので、観る気になった。

【物語】
長谷川平蔵(十代目・松本幸四郎)は若い頃は遊び人であり、真っ当な人間とは言えなかったが、今は火付盗賊改方の頭となり、盗賊たちを厳しく取り締まっていることから悪党たちからは恐れられていた。

ある日、平蔵の前に若き日に通った飲み屋の娘・おまさ(中村ゆり)が現れる。 おまさもまた若い頃は盗賊の一味として生きてきたが、今は足を洗い、平蔵の役に立ちたいという思いから密偵になることを申し出る。が、平蔵は彼女のことを思って断る。

しかし、平蔵が芋酒屋の主人と盗賊の二つの顔を持つ鷺原の九平(柄本明)を追っていることを知ると、独断で九平を調べ始める。九平を探るうちに残虐な盗賊、網切の甚五郎(北村有起哉)の悪計を知る。甚五郎は極悪であるばかりでなく、なぜか異常に平蔵を恨んでいた。

おまさと九平は、平蔵が甚五郎を捕らえることに裏で手を貸すのだが・・・

【感想】
「なるほど、鬼平はこういうタイプの人間なのね。根っからの善人ではないわけだ」
というところから(笑)。

この手の時代劇なので、筋書は勧善懲悪であり、最後にどんでん返しがあるわけも無い。
つまり、結末は分かり切っている。

それでも、悪の親玉がとっ捕まるまでには幾重にもストーリが折り重ねられており、良く練られた筋書だと思った。

また、役者の演技、殺陣や演出もしっかりしているので、意外性などは無いけど、見応えのある作品に仕上がっていた。

水戸黄門型時代劇が好きな人なら十分に楽しめる作品だと思う。

泣き虫オヤジ