14歳の栞のレビュー・感想・評価
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リアル
クリープハイプが主題歌だから知った映画だけど、実際の一つのクラスに密着して出来たっていうので凄く気になっていた。再上演があり見れた!
映画の制作陣に心を開ける子、話はするけど心を開いていない子、車椅子の子との距離感、クラス内恋愛の感じ、教室内で教室外で見せる姿が切り替わる感じ、保健室登校の子が最後の写真にも来ない事、全てがリアルで、リアルが刺さる。
教室に行けなくなった子も、それだけが理由じゃなくてそれまでも色々抱えてて、それがきっかけになったんだろうと思うから、その子がこの映画を見た時に「分かってもらえてない、そうじゃないんだよ」って思っちゃわないかな、とか考えながら見た。
でも、野球部の坊主の子、中2とは思えない落ちつきぶりで言葉をすごく選んで話しているなと思った。落ち着かなきゃいけないくらい、来れなくなった子のことを悩んで考えていたんだろうな。
みんなが桜が咲く河原道をドローンで上から撮影してるエンドロールが綺麗。
普通はあの時クラスのあの子が心の中でどんなことを考えてたなんて分からない。ましてや年齢を重ねると、あの日はどんな気持ちだったか、細かいところを鮮度そのまま覚えておくなんて不可能。出演した子たちが振り返って映画を見た時に、そのままのその気持ちが見れる『14歳の桜』。素敵な作品だな〜。
秀逸なドキュメンタリー
ある中学校の2年の3学期を写したドキュメント。何か特別なことが起きるわけでなく、普通の中学生の日々とインタビューで創った作品で、公開時(多分2年ぐらい前)に気になっていたけど、観れていませんでした。
まず、誰しもが感じるのは「自分の中2の頃はどうだったか」ですかね。悲しいかな、うっすらとしか覚えていない、、、、。まず、給食ってあったっけ?ってレベル。
部活があって、いやに怖い先生がいて、テストはあったな〜、球技大会?あったか?、と重ねようにも、記憶力のなさで、途中から断念。
でも言えるのは「自分の中2の頃は、こんなにクラスや周りのことや、将来のことなぞ考えていなかった」ってこと。いまの中2がすごいのか、これまた自分の記憶力の問題なのか、、、。
ドキュメンタリー映画として、良く出来ています。まず、結論に極力誘導していない点は好感がもてます。誘導するとマイケル・ムーアのプロパガンダ映画になってしまいますからね。それでいて、映像が美しい。出ている中学生もポスターに比べて、断然、カッコよくて可愛く映っています。
作り手が撮る世界を「美しい」と思っている、と伝わってくることが、映画の世界へ入っていける、大きな要素だと思っています。その意味で秀逸な作品だと思いました。
後悔と青春。
ある中学2年生、2年6組35人の三学期に密着したドキュメンタリー作品。
2021年3月5日に公開された作品の再上映。
とりあえず本作を観た感想は懐かしいなって気持ちと、彼ら彼女なりにこの時を一生懸命生きてるんだなと思った。
学生の多くが言ってた「早く大人になりたい」って言葉、私もこの頃、同じ気持ちだった。
とりあえず印象的だった子達はバレンタインデーの彼女とホワイトデーの彼のガチな感じかな(笑)あれから3年経っちゃってるけど今はどうなんだろ。あと宇宙好きの彼、中学2年で明確に将来は何をやると言えちゃう彼は凄かった。
私の中2と言ったら学校の最上階で初キスかな~何て思い出した(笑)
あと、音楽の先生(20代後半)と科学の先生(20代前半)がよくミニスカを履いてたから何度もパンツ、いやっパンティを覗きましたね!二人の先生にバッチリバレてて科学の先生には「アンタの授業の時はスカート絶対履かないから!」と面と向かって言われたのを今でも覚えてます…ちなみに言われたその後もちゃんと覗いてやりましたけどね(笑)
まっ男ってこんなもんよね!(自慢気)
あと、サッカー部でしたがヘディングは絶対やりませんでした、だって髪型崩れるし抜けるから!本気のジャンプしたフリして空振る!のがバレてたみたいで、よく顧問からは怒鳴られました(笑)
本作観て懐かしい気持ちとあの頃の思い出を思い出しました。
令和版3年B組金八先生 2時間スペシャル
みなさんが書いている通り、今の時代によくこの取材の許可が出たなと。学校、保護者、そして何より本人たちの理解に敬意。同世代の子供を持つ親として、現代社会を見る視点として、あるいは彼らと同い年だった当時の自分を感傷的に振り返る視点として。様々な視点から体験することができる秀作だと思う。いろんな感想があっていいし、そうあるべき。
ザクッとした編集が心地よい。作品の終盤、不登校になった彼が写真撮影に現れるのか?吹奏楽部の発表会はうまく行くのか?それらをザクッと見せる、そんなことはどいうでもいいんだ、大事なことはそこじゃないんだ、と言わんばかりの編集に爽快感を感じた。
ドキュメント映画は必ずどこかに取材者の意図が入り込む。それは当たり前のこと。でもこの作品は最後の最後までほとんどそれを感じさせずに突っ切っていて、それはなんでだろう?ということをずっと考えながら見ていた。
一つ大きなことは、全てを撮影させているから。モザイクも撮影不可のエリアもない。あったかもしれないがそれを感じさせないほど、全てを撮影している。不登校の生徒の顔も、教室も映している。文字通りありのままが撮れる、そういう奇跡的な被写体、取材対象者であったことがまずは大きい。撮影不可なものがないから、それはもうむき出しである。
もっと大事なことは、14歳の彼らの日常がイキイキと輝いていたから。
思春期のど真ん中、中二病という病気の名前wにまでなるほどあやふやなこの年齢。彼らが思い、感じ、悩み、怒り、喜ぶ、その姿は魅力的に映り、美しかった。彼らの生命力、未来に向かって進もうとする(進まなければならない)無垢さ。それはある意味で羨ましい姿。嫉妬心のようなものまで感じさせた。それは少し明るい日本の姿。
そして、監督がここだけは意図的に言葉を繋いだ、ラスト間近での14歳たちの自己評価。諦め、達観、未来に期待してない、こんなもん、限界、そこそこ…そんな空気をまとわらせたまま物語は閉じていく。意図を持って編集されていた。監督の問題提起。日本の未来への課題をさりげなく浮き彫りにしながら、「令和版金八先生2時間スペシャル」は終わった。
思ってたよりいい中学
まず想像していた中学と違いました。自分の通っていた中学が結構荒れてたからか、こんな善良ないい子達しかいないクラスが有り得るのかとびっくりしました。映してないだけかもしれないですが、もっと家庭環境が複雑だったり非行に走る生徒とかも居るのかなと思っていたので、ある意味清く純粋な気持ちで観ることが出来ました。あと校舎もすごく綺麗で私立かと思いました、羨ましい…。
さて内容ですが、本当に14歳のリアルがそのまま映し出されていました。35人のクラスメイトひとりひとりの思想を垣間見れたのは非常に面白かったです。部活に勤しむ子、静かな美術部の子、不登校の子、いじり役の子、いつも机に突っ伏している子、秀才な子、車椅子の子、どのクラスにも1人はいそうな、そんな14歳の子達が何を考えて学生生活を送っていたのか、当時の自分のクラスメイト達を想起し、照らし合わせながら鑑賞しました。
35人の中には、クラスに興味が無い、友達なんていらない、という子が結構いて、その考えに至った理由はそれぞれ違いますが、あくまでそれは表面上の話で、本心はその逆、という子が多かった印象です。(編集のせいでそう感じるだけかもしれませんが。)
主題歌である栞の歌詞にもありますが、「今ならまだやり直せる」時期でもあり、そう出ない時期でもあります。仲間たちと楽しく過ごすもよし、他人を気にせず自分の好きなことに没頭するもよし、彼らがこれからの人生でどんな選択をとるのか気になります。
ちなみに私は21歳になった今も、他人とコミュニケーションをどう取ればいいのかよく分かっていません。14歳から見た21歳は大人に感じますが、現実はまだまだ子どもで、これから先30歳、40歳になっても本当に完成された大人には到底なれる気がしません。映画を観ながらいつまでが子供でいつからが大人なのか考えていましたが、悩み、考え続ける限り人はいつまでも子供であるように思います。確かにもう思想や性格を変えることが難しい歳になりましたが、それでも悩みの数だけ成長があると思うので、とりあえず今は21歳の栞をこのレビューに一旦挟んでおくことにします。大学3回生でちょうど進路の分岐点の今、この映画に出会うことが出来てよかったです。
P.S.個人的に1番好きなシーンは、バスケ部の男の子が女の子(部活忘れました)の家の前でホワイトデーのお返しを渡す場面です。心の中のトキメキが爆発して、思わず口を手に当ててしまいました。このシーンが観れただけで私は満足です。
何をどう描きたかったのか?
結局のところ、何を撮りたかったのかがわからない映画でした。
冒頭の馬のシーンも、子供から大人になるその境目を描きたいという意思表明だという風に受け取りましたが、
14歳が「子供でも大人でもない時期」の入り口という点で外れてはいないけど、成長の1時点にすぎず、また被写体となる生徒が35人もいるため前後の文脈が描ききれず成長の過程が撮れているとはいいがたいです。
ありのままの「2年6組」というには、紹介順が出席番号順や所属部活ごとというわけではなく、
また各生徒にいくつか同じ質問をなげかけてはいますが、そのすべての回答をとりあげているわけではなく、制作側の何らかの恣意性が感じられます。
制作側のこう撮りたいんだという明確な意思や映画のメッセージ性がみられないため、どういうバイアスが掛かっているのかもわからず、ありのままでもなく生徒たちのどういう一面を切り取ったものなのかもわからず非常にもやもやします。
インタビュー以外は、基本的には生徒やその周りの人々の日常の風景が切り取られていますが、
ところどころ制作側が会話に参加したり(単独行動の子など)
BGMに表情がある音楽が使われていたりして、その点でもありのままとは言えない。
ある中学校のあるクラスの一瞬のスナップショットであり、昔を思い出すための栞のような映画だと感じましたが、
制作側の立ち位置が曖昧な点と、冒頭で提示されるテーマと内容の齟齬が残念だなと感じました。
毎年見たい!!!!!!!!!!
ネタバレ注意です!!!!!
去年から見ようと思ってたけど、時間が合わなくて再上映でやっと見れた映画です!!
現在私は14歳、共感するものが多くありました。
なかなか悩みを人に言える人間ではなくて、でもこの映画で、「自分だけじゃないんだ」と思えたり、全然性格の違う子は「あの子はこういう考えなのかな」ととても考えさせられました。
日常を切り取っているからめっちゃガチやし、2年生の3学期を2時間で見るのには短かくて、もっともっと見たかったです。
でも、2年6組の皆さんはとても素敵なクラスだと思いました!!学校を休みがちな子にはそれぞれ思ってることがあって、球技大会とかであんなに協力できるのが素敵でした!!
日常を切り取っているから、家での様子もめっちゃ普通に進んでいく感じ、スタッフさん(?)の声が入るのがめっちゃ少ないし、そのままどんどん進んでいくのが、良かったです!!
一人一人紹介されてその全員がそれぞれの自分や周りに対する考え方がみんな違ってみんな個性的で、おもしろかったです!!
最後の方にでてきた子が、自分を出さずに遠慮してる、みたいな感じのことを言ってた子には切なさを感じたと同時に共感が凄かった、
とりあえず桜並木を歩きながらのクリープハイプは最高すぎました!!
2年の3学期見終わったあとに何度も自分のクラスと重ねました。この映画は去年に見てたらまた感想が変わっていたと思います。毎年みたい映画です!!
87点
中学生可愛いなって感想から
面白い子が多くて笑っちゃったし、手紙の所で泣いちゃったし、作り話ではなくドキュメンタリーやからそううまく学校には来てくれないかとか思った。
筆箱、服装、教室移動、ゼッケン、朝1番に学校に着いた時の感じ、掃除の時に机イス全部後ろにやる感じ
超懐かしかったです。
ただ、14歳の頃の自分の心境の懐かしさが難しくて
自分に落とし込もうとした時に
高校の記憶はまだ鮮明で
中学の記憶はざっくりで
中2の記憶は少ししかなくて
あれは中1の感情か、あの時は中3か
など映画を見ながら中2の記憶を引っ張り出す作業。w
僕がこの映画で得られた事は【あの時のクラスメイトの考え】です。
そんな事を考えていたのかとつくづく思った。
これからはより一層、他人の行動に意見を言うのではなく、その人なりの考えがあっての行動だと思うようにします。
事実は映画よりも奇なり
上映期間に見逃して滑り込みで見てきました。
なんだろう。中学生に戻った気分と親戚にでもなった気分と、先生になった気分と色々な感情が湧いてくる不思議な映画だった。
見ながらずっと、どうやったらこんな映画をコーディネートできるのだろうと考えていたけど、どう考えても答えが見えないので考えるのを諦めた。
私が中学生だった時代は何も考えてなかったように思うけど、今大人になって思い返しても何も思い出せない笑
ただ、今の中学生は昔よりも確実に大人びているのは確かだと感じた。
それはスマホなどの発達のお陰なのだろうか?ただ単に私が何も考えていなかっただけで、周りは色々と考えていたのだろうか。
劇中のインタビューで、自分の思っていることや考えていることを正直に打ち明けられるのは凄いな。
今の時代だからこそ、昔よりも慣れもあるのかもしれないけど、そこまで協力的になれるのも不思議だ。
確かにいくらかの脚色はあるのだろう。
ホワイトデーのお返しのシーンは音はどこから拾ってるの!?と見てて思うくらい作られたシーンなのかと感じたが、ラストで思いが叶わない所等はリアルで良かった。
ラスト、先生とお別れのシーンがあるのかと思ったら無い。
先生からしたら、1年担任したクラスは思い出深いのだろうが、生徒からしたらそんなもんなんだろうな。
確かに思い返すとそんなもんだった気がする。
変に映画の締めを求めてスッキリするのではなく、今後大人になっていく14歳の難しい感情を映画にまとめる事で、観客に今後この子達の運命を考えさせる。
その感覚が先生や親戚や仲間のそれに近いものを感じたんだろうな。
この映画のストーリーからしてレンタルは難しいだろう。セルもないだろう。
過ぎ行く14歳の瞬間を劇場でしか見れない。素敵な映画だった。
14歳の多感な時期を写した群像劇的なドキュメントです。
以前から少し気になってた作品を鑑賞しました。
前情報は殆どいれてなかったので、なんとなくドキュメントらしいぐらいしか知らなくて、どんな内容でシビアなのか、青春物なのかも分からず。
とりあえず、鑑賞した池袋の「シネマ・ロサ」は都内でGWでも空いている数少ない映画館。
作品としてはそんなに混む様な感じの作品と思わなかったんですが、ソーシャルディスタンスが保たれた席調整でしたが満席でした。
で、感想はと言うと、う~ん。
正直難しい。決して悪い訳ではないが個人的な好みで評価が分かれそう。
ドキュメントと分かっていても起承転結も盛り上がりも特に無い。
クラスの中心的な感じの子は居ても主役は居ないし、脇役も居ない。
満遍なく写しているので持ち当ての時間が来たらお仕舞いみたいな感じ。
全員が主人公と書くとなんかチープに感じるが、群像劇と言った方が正解。
なので、個人的には映画と言う感じがあまりしない。
なんか「ザ・ノンフィクション」を見ている感じ。
でも、なんか観ている側に静かな楔を打ち込む様な何かを感じさせてくれる作品。
冒頭に流れる馬のシーンは意味は分かるけど、あれって要ります?
個人的にはあの手法は映画っぽいけど、その後に続くドキュメントに対して余計な味付けをしている感じがなんかするんですよね。
春日部にある中学校の2年6組の35名の生徒達の終業式前の何ヵ月かを撮影していて、それぞれの日常や考え方、悩みや問題なんかを写し出されているが、特に問題があっても解決もせず、また解決をしようともしない。
ノンフィクションのドキュメントなので、それで良いと言えばそうなんだけど、面白いかと言われたら、正直面白いと言う感じではない。
自分の中学2年生の時と照らし合わせて、“うんうん、あるある。自分の場合はこうだったなぁ~。今はこうなんだ~。…今もあんまり変わんないなぁ…”と思うぐらい。
でも、いろんか事を割りと赤裸々に写し出されていて、昨今の個人情報がいろいろと取沙汰される世の中で、よく作り上げたもんだと感心してしまった。
それ以上でもそれ以下でもないけど、大人が観たらそうであっても、多感な思春期の中学2年生にしたら、結構恥ずかしいと思う事も多々あると思うだけにそこだけは感心してしまいます。
あと、なんか突拍子も無い子がいなかったのがなんかホッとした。
あの歳なら将来は「アイドルになりたい!」とか「プロのサッカー選手になって、海外で活躍したい!」なんてのはザラで中には「YouTuberになりたい!」「eスポーツで一稼ぎしたい!」なんてのがいてもおかしくないのにいなかった。
堅実と言えば堅実でそんな事を言えば、周りから冷ややかな目で見られるのを気にしていると思えるのは多感な中学生らしい。
でも、あんまり無難と言うか「公務員になって安定した生活を送りたい」なんて聞くとちょっと寂しいなんて思うのは歳を取ったからなんですかねw
劇場で鑑賞前に「登場する2年6組の生徒達は実在する者達なので、必要以上にSNS等でネガティブなカキコミはお止め下さい」と言う文章のわら半紙を貰った時は微笑ましく思いましたが、エンドロール後に同じ様な文章のメッセージが出たのはちょっとやり過ぎかなと言うか、変に煽らないか?と心配してしまう。
「こんな事を言わなくても、そんな事はやらないだろ」と言う意見もあるかも知れないけど、SNSの怖さは今更ながらなので、なんか寝た子を起こす様な怖さを感じるんですよね。
先日観たチェコの「SNS 少女たちの10日間」でもまざまざとネットの怖さが描かれていたので、ちょっと心配になってしまいましたのと、制作側はその辺りを何処まで考慮しているのかが気になりましたが如何でしょうか?
でも、なんて事の無い中学2年生の数ヶ月は遠く過ぎ去った者からすると、物凄くキラキラとした時だったと思えるだけに、物凄く眩しく映りますw
だからこそ、必要以上にドラマがいらないのかも知れない。
また、14歳ってなんか特別感はありますよねw
大人だからこそ、そう思えるのかなと思うので、この一編を写し出そうとした竹林監督の非凡な才能を感じます。
何よりもこのタイトルが良いんですよね。
最初は14歳の栞と言う名前の女の子の物語かと思いました。
でも、そこに描かれているのはクラスメートからの執拗な虐めとか… だったら嫌だな…と思ったら違ったw
可愛いらしい響きの栞に何処かアンバランスな感じの「14歳」。
栞は一般的には本の途中までの読んだ目印にする物のイメージですが、他にも意味として
・木の枝を折って道しるべとしたもの。
・切る。掘る。
・案内や手引き。
があって、由来の成り立ちも「幵」は平らにそろえられている様子を表し、これに「木」を組み合わせて木を削ってできた「道しるべ」の意味が生まれた。との事。
また、訓読みでしおりと読むのが一般的だが、他に「きる」とも読めるし、音読みで「かん」とも読む。
かんと言う言葉の漢字には感、間、関、観、幹、敢、甘、完、etc etc…なんかもある。
14歳と言う言葉の意味に「かん」と音読みをして、様々な漢字に当て嵌めるといろんな意味にも取れる。
また、本に使う栞も普段はあまり気にする事なく使っているけど、実はいろんなデザインもあって多種多様。
詰まる所は目印になれば何でも良いと言うフレキシブルな感じと無料の物が沢山ある中で秀逸なデザインやイラストで思わず買いたくなる様な物もある。
人生と言う「本」の中で14歳と言うページに挟まれたブックマークと言う意味で考えれば、かなり深い所まで考慮されたタイトルと思いますが、…考え過ぎですかねw
あと、エンドロールに流れるクリープハイプの「栞」は出来すぎですねw
でも、あのドローンで撮影されたエンドロールは好きだなぁ。
前の方で歩いていたり、真ん中で仲の良い子達と談笑しながら歩いていたり、後ろの方で自分のペースで歩いていたりとそれぞれの性格が出ている感じで。
頭の良い子、勉強が苦手な子。
運動が得意な子・苦手な子。
友達付き合いが得意な子・苦手な子。
気が強い子・気が弱い子。
気が利く子、優しい子、ちょっと前に出過ぎる子。ちょっと鈍感な子。
背が高い子・低い子。
ちょっと太っている子、痩せている子。
ルックスに自信のある子、そうでもない子。
器用な子、不器用な子。
いろんな個性があっても、皆、共通しているのは14歳。
他人から強く見られたり、弱く見られたりしても、芯は純粋でポキリと折れそうで、自分の将来に希望と不安を抱えている14歳。
そう考えるとその時自身が映画の様なんですかね。
将来、どんな大人になりたいか?の問いに「カッコ悪い大人にはなりたくない」と答え、どんな大人になりたくないか?に「社畜」と答えたのには笑ってしまった。
本当にその通りなんですよね。
児童の答えは真理だったりしますが、14歳の子達が考える事は願望。
でも、そうなるか、そうならないかはいくらでも修正も出来る年齢。
劇中で「14歳はもう遅い」と言っていたけど、全然遅くないですw
最初に書いた様に映画としては非常に弱くて、観る人を選ぶ作品である事は間違いない。
でも、結構意欲作でもあるかと思いますし、観ない事には始まらない。
なので、興味と機会がありましたら、如何でしょうか?
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