「観るならCUBEではなくDUNE」CUBE 一度入ったら、最後 kenshuchuさんの映画レビュー(感想・評価)
観るならCUBEではなくDUNE
「CUBE」は低予算で抑えるアイデアが秀逸なB級映画の最高峰。そんな名作を日本でリメイクすることを知って思ったのが「今さら?」ということ。それを言うなら「DUNE」もそうなんだけど。
たしかに映像は「CUBE」。それが何なのか、何の目的で作られたのか、そしてなぜあの人たちが入れられたのかがわからないまま話が進み、トラップのある部屋を避けながら出口を探すというシチュエーションスリラーだった。
でも、なぜだが今一つ盛り上がらない。ドロドロしたものがからみあう人間関係がやや薄いのか、それともオリジナルを観てどんな話か知っでしまっているからなのか。菅田将暉の驚く演技が若干大げさだからなのか。
これが何なのかってところはわからないまま終わるのはオリジナル通りで安心したが、観ている人に少し優しい終わり方なのは日本的だと感じた。それに世代的な対立を持ち出すことに若干違和感もある。完全な失敗作だ!とまでは言わないが、成功したとも言い難い。
オリジナルは続編でもろもろの謎が説明されると少しガッカリしたものだ。日本版ではぜひ、これで終わることを祈る。でも、名前のあいうえおで「え」がないなとか、後藤だけなんでカ行なんだとかの新たな疑問が生じてしまっている。
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