湖底の空のレビュー・感想・評価
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だいぶ好きなーーー物語の構成でした。でもそれは脚本が上手いとか、撮...
だいぶ好きなーーー物語の構成でした。でもそれは脚本が上手いとか、撮影が巧妙とか言うんじゃないです。 やさしくなれるというか、相手をおもんばかれるというか、観終わったあと、なんか残った気がします。
車のリアトランクに弟を入れちゃダメ
半陰陽(インターセックス:真性半陰陽、両性具有)の一卵性双生児の弟が性同一障害で性転換手術した。普通の男の性転換手術よりは自然な選択のよう。もともとペニスは小さく、同級生にからかわれていた。
性別の分類はいろいろで複雑。染色体の性別。SRY遺伝子の有無で分ける性別。卵巣か精巣かで分ける性別。性器の形で分ける性別。心の性別。この映画では真性半陰陽(両性具有)らしい。Y染色体があるとのこと。
大人になった場面では韓国の女優さんがひとり二役。なかなかお上品なお嬢さんで、好感が持てたのですが・・
空(姉)と海(弟)
大人になってからは、髪が長くて、化粧が濃い方が海なんだけど、スイミングキャップ被るとわからない。
子役の子達は双子じゃないし、体格もだいぶ違う。どちらも絵が得意。韓国の安東に住んでいる。両親は日本人のカメラマンの父と韓国人の食堂経営の母。仕事を選ぶので、稼ぎの少ない父親を母親があからさまになじる。
空は画家。淡い水彩画の風景画が好み。上海で日本人編集者の望月と出会う。アグネス・チャン扮する童話作家の絵を担当することになる。双子の熊の縫いぐるみの話し。女の子に与えられた赤いチョッキの🐻は可愛がられて、ボロボロ。男の子に与えられた青いチョッキの🐻はほっとかれて、新品同様。チョッキを交換されて、きれいな方がまた女の子に。もとの🐻さんはゴミとして捨てられてしまうが、こんなに可愛がられたンだから幸せだという話し。望月は空を連れて、美術館へ。韓国の作家の絵や版画のまえで、黒と白、陰と陽についての蘊蓄を語る。
望月は幼い頃、片親の実母と別れ、里子に出された。実母との荒川遊園地での思い出。
絵本のゲラが完成したお祝いに望月は空を日本食レストランでのデートに誘う。しかし、私は空ではなくて、弟の海だと言い出す。しかも、手術(しゅじゅちゅ)で作られた女性器と交わる覚悟があなたにはあるかと望月に問うのだ。オヨヨ。望月は思いきり引いてしまう。そして、女の方から別れを告げて去る。空が男との付き合いが上手く行かないのをいつも海のせいにすると海がいう場面がそのあとにある。
子どもの頃の場面。空が父親の運転でドライブに行こうと海を車のリアトランクに入らせる。父親を驚かせる計画だった。しかし、夫婦喧嘩の末に車に飛び乗った父親は川に車ごと落ちて、自殺してしまった。なぜか、トランクの中の海は命は助かるが脳死のまま、8歳から20年の歳月が過ぎ、ずっと病院に入院中ということが明かされる。髪の毛は長くて女性の姿でベッドに寝ている。不思議だ。空は海を脳死にさせてしまった罪悪感から逃れられなくて、自分の中に女性になりたがっていた海の人格を作ってしまったらしい。しかも、海の幻覚を見て、会話しているようだ。訳がわからん😭💦💦
とうとう、海が危篤になり、母親が帰ってこいと。バスで病院に行く途中で、海は息を引き取り、空の前に現れる。
完成した絵本を持って、上海から望月が訪ねてくる。
空は上海には戻らない、安東で暮らすという。あなたたちはバイリンガル、トリリンガルでどこでも暮らせていいよね。じゃないよ。安東には仕事ないよと、空がいうのに、望月も安東で空と一緒に暮らすといい出して、映画はラストに。
訳がわからんかった😭💦💦
トホホ。
複雑過ぎるし。別に一卵性双生児じゃなくてもいいじゃないのよ。普通のよく似ている年子の兄妹でもいいよね。
ただ、モノトーンの絵や版画の白と黒は男女の陰陽のように互いに支えあっているみたいなシーンが二回あったので、映画のモチーフなのかな?
なんだか、わかりませんでしたが、不思議な雰囲気にのまれて、嫌ではなかったです。
美しい映像と構図で魅せるのかと思ったら
美しさ映像に惹きつけられ、エスニックでノスタルジックな作品なのかな…と思いながら…半ば睡魔に襲われてしまい…ヤバい作品なのかなと─ しかし、徐々にそのファンタジックなウラに隠されているリアリティなどが見えてくると、途轍もなく素晴らしい作品だという思いが終いまでずーっと─ 内容と展開が想像以上で、思わずせっかくの美しい絵をやり過ごしそうになってしまいました。笑えたし、その上泣けたし─。泣いた後の景色で、ああ何て美しい作品なんだろうと再び思ったり─。 エンドロールもステキで、かなり好きな作品となりました。
対比
上海で働く駆け出し韓国人イラストレーターのと出版で働く日本人男性の話。 ダイバーシティ的なところを、含んでいる為、表現するのは難しいけれど、生物学上女と男の異性一卵性双生児の空と海。 実際に数例だけど異性一卵性双生児ということがあるんですね。というお勉強になった本作だけど…。 憑依と妄想というよりファンタジーな展開で主人公の機微をみせるストーリーで、抱えているものがかなり特殊過ぎて、感情的にはわかるけれどもわかったつもり。 まあ、映画ってそういうものですけれどもね。 つまらなくはないけれど、明確にファンタジーではなく、その手前で曖昧にしてくれた方が好みだったかな。
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