劇場公開日 2021年5月28日

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「汗と熱狂のライブ!」アメイジング・グレイス アレサ・フランクリン 山の手ロックさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5汗と熱狂のライブ!

2021年12月30日
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鑑賞方法:映画館

「リスペクト」のハイライトともなっていたアレサ・フランクリンのゴスペルライブのドキュメント。
「リスペクト」を観た後なのでよくわかるが、アル中でスランプに陥っていたアレサが、自らのルーツであるゴスペルを教会で歌うことによって蘇っていく、まさしく転機となった貴重なライブ。
最初のうちは、アレサの表情が少し硬い。それが、牧師や聖歌隊、そして観客との相互作用から、ぐんぐん高揚していき、汗まみれになって熱唱していく様は圧巻。
さらに、ライブの2日目では、観客も熱狂の果てに、踊り出し、泣き叫ぶようになるあたりは、凄いものを観た感じ。アメリカにおいて、ゴスペルがいかなるものか、少しは理解できた気がする。
演奏面では、C・レイニー、B・パーディのリズム隊の抜群の安定感が光る。あと、アレサのお父さんがとてもスリムでハンサムなのに驚き。
映像作品としては、撮影スタッフがしょっちゅう写り込んでいたり、ピンボケしたりで、評価しづらいが、とにかく熱狂ライブの臨場感を出すことに徹底している。
今頃になってやっと公開されたことには事情があるのだろうが、自分としては、「リスペクト」を観た後すぐに、この映像を観られたことは、本当にラッキーだ。

山の手ロック