「【”母が遺した竹輪カレーが齎した、父娘の”イースター””ムロ・ツヨシさんの熱演に涙した作品である。場内の隅々から聞こえた涕泣がムロさんの熱演を認めた作品でもある。】」マイ・ダディ NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”母が遺した竹輪カレーが齎した、父娘の”イースター””ムロ・ツヨシさんの熱演に涙した作品である。場内の隅々から聞こえた涕泣がムロさんの熱演を認めた作品でもある。】
ー ムロ・ツヨシさん演じる小さな教会の牧師が、心から愛した妻(奈緒)が産んだ娘ひかり(中田之愛)の命を助けるために、東奔西走する姿と、彼の熱意に絆されていく教会に通う人々や牧師のバイト先のお兄ちゃんたちの、善性溢れる姿が、素晴らしい。ー
・ハッキリ言って、ストーリー展開は予想通りに進むし、物語に意外性はない。
・ムロ・ツヨシさんが、最初は”アレックス・ウルフ”に見えていたが、後半は、ムロ・ツヨシさんの熱演に引き込まれたモノである。
・今作を飽きる事無く、時に涙しながら鑑賞したのは、ムロ・ツヨシさんの、”血の繋がらない”白血病になってしまった娘の命を助けるために、本当の父(毎熊克哉)を珈琲好きの怪しい探偵(小栗旬)に依頼し、探し当て、何度も何度も、懸命にドナーになって貰う事を願う姿に引き込まれるからである。
ー 個人的な意見だが、年頃の娘がいるという事も関係していると思う。ー
・ひかりが大きくなるにつれ、反抗的になりながらも、結局父の言う事に従い、教会のミサでピアノを弾く姿からも、両親から愛されて育った事が良く分かる。
・ひかりに好きな男の子が出来、ラブホテルに誘うシーン。
ー ”お父さんは、許しません!”というか、男は、あのシチュエーションでは躊躇うよなあ。白血病になって、”自分にはもう未来がないから・・”と言う女性に対しては・・。ー
・自分の娘と血が繋がっていない事が分かった際の衝撃。それでも、娘を助けようとするムロさんの姿。
”本当の父”の現在の妻(臼田あさ美)の、ツッケンドンながらも、夫に協力させる肝っ玉母さんの言葉も、良い。
<売れない喜劇役者から、その才能により現在の確固たる地位を築いたムロさん。
黄金原聡子さんと一緒に”ムロ待ち”しながら、次回作を待っていますよ。
素晴らしい作品を有難うございました。>