劇場公開日 2021年9月17日

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「【惜しいっ!】」レミニセンス ワンコさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5【惜しいっ!】

2021年9月19日
iPhoneアプリから投稿

海進が広る近未来。

この映像を見る限りでは、「天気の子」の実写化は可能だなと考えてしまう。

昼は暑いから、人々は夜起きて働き、昼は帰宅して休む。

そして、過去に囚われて生きようとする人々。

昔は良かったと口癖のように言う人を皮肉るようでもあるけれど、海進が広がって、ああ、あの時、温暖化を防ぐために、こうしておえば良かったなどと考えても遅いのだと言っているようでもある。

それは、この映画のもうひとつの格差社会という設定からも伺える。

そして、レミニセンスは犯罪捜査にも利用される。

これも、当初、人々の幸せを願って考え出されても、結局は、権力維持のために使われるという皮肉だ。

こんな風に書くと、面白そうって思ってもらえるような気もするが、実は、結構惜しい感じが漂う。

なぜだろうか。

(以下ネタバレ)

それは、ストーリーの肉付けなんだと思う。

格差の対比・対立と、過去に囚われて生きることを選択するニックと、もう一つの道、つまり未来を選ぶエミリーの対比も悪くはないと思う。

しけし、格差の対立構図や、サスペンスがありがちのように思えるのと、ニックのメイにのめり込む感じが、しっくりこないというか、説明不足で上手く消化できないし、よって、エンディングの感動が薄れてて、映画のダイナミズムが抑制されてしまっているのだと思う。

面白くないわけではないけど、惜しい作品です。

ワンコ