「水面を走る電車がカオナシと千を思い出される・・・坊ネズミも忘れるな!」レミニセンス kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
水面を走る電車がカオナシと千を思い出される・・・坊ネズミも忘れるな!
人の記憶。夢を見てるわけだからストーリーが変わってもおかしくないのに、なぜか人の顔も鮮明だったりする。過去の記憶を再現するシステムは水没前の戦時中に尋問するために作られたということだが、ちょっと納得の機械。それを職業とするニック・バニスターと助手のワッツ。ある時、鍵をなくしたという美女が現れて・・・といった序盤。
ニックの語りによる展開や探偵みたいな行動はまさしくハードボイルドの世界。従軍してたとかで、中盤にはワッツのアクションも見せてくれるのですが。なぜかストーリーがつまらなくて、孤独だった男をもてあそぶかのようなメイの存在だけが光る。
どうして水没することになったの?と、異常気象だとか戦争のことも説明してもらいたかったし、陸地を独占する悪徳不動産屋や貧富の差などの社会派要素だって説明不足。都会のビル群が水浸しになっている背景CGは素晴らしかったし、希望のなさそうなディストピアの雰囲気は上手く描かれていたのになぁ。
結局は愛!一途にメイを思うニックの物語だと思えば腹も立たないし、もう一つの愛(師弟愛ともとれる)にも悲哀があった。こんな装置があるのなら、俺だって死ぬまで夢見ていたいよ!
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