「朝イチで特集していたので、観てきました」ファーザー ダックスフントさんの映画レビュー(感想・評価)
朝イチで特集していたので、観てきました
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認知症の人から見えた世界を追体験する。
我々はそれを「事実」なのか、認知症だから見えた「主観的イメージ」なのかを、認知する。判断する。
そして、判断はついに出来なくなる。
例えば、最後の場面において、老人ホームに入れられているアンソニー。
ほとんどの人はこれを真実として観るだろう。
しかし、この映画自体がアンソニーの主観的映像、事実と幻想が混じっている事からすると、この場面がアンソニーが想像してしまった世界だとしても、成立する。
アンの妹が死んでいるという事もそうだ。
本当に死んでいるのだろうか?
画家として、世界を飛び回ってる可能性は無いのか?
アンはアンソニーの首を絞めたのだろうか?
その時にアンソニーが死んだとしても、この映画は成立しないか?
私はこの映画の中の事実を探そうとした。
しかし、その行為自体がアンソニーのやっている事だと気付かされた。
私が自分が観たシーンを事実か幻想か判断しようとしている時、
私=アンソニーなのである。
ある意味、究極に感情移入して、アンソニーとして体験する映画である。
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