劇場公開日 2022年3月25日

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「こんなに感情をぶつけ合うのがフランス社会?」オートクチュール 涼介さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0こんなに感情をぶつけ合うのがフランス社会?

2022年3月27日
iPhoneアプリから投稿

アラブ系移民の娘ジャドは学生でもなく働いてもいない、盗み癖のある不良。ある日、ババアから奪ったバッグの中に、宗教上バチあたり的なネックレスがあり、周囲に意見されて返却しにババアの所へ。そこでババア、エステルが彼女の指先に才能を見い出し、ディオールのお針子にスカウトする。え?裁縫未経験な不良娘を一流の工房に雇うなんてあり得るの?
ジャドは感情のコントロールを一切しないので、エステルとも周囲とも怒鳴り合いばかり。なんだかんだ言いながら、職人としても人としても成長していくジャドなんだけど、怒って、もう辞めるとか、会わないとか言って飛び出してるのに、翌朝、普通に出勤の繰り返し??エステルは糖尿病なのに糖分取りすぎ生活を続けていた。ほんと死にたかったとしか思えない。
最後は2人ともほっこりハッピーエンドで良かった良かった。
オートクチュールってタイトルだけど、仕事はショーの為のドレス作りだけだったのが、ちょっと物足りなかった。けど、メインの話は生きていく事の大変さ。この前観たガガーリンもそうだったけど、パリの団地は移民系の下層階級の人達が住む所なのね。観てて1番考えさせられたのが、移民問題。差別や偏見やイジメって人類の難しい問題だ。誰もが平等に幸せな社会がくるといいね。

涼介