「虚しさだけが残ります」アウトポスト 小町さんの映画レビュー(感想・評価)
虚しさだけが残ります
2009年アフガニスタンのキーティング前哨基地でのアメリカ兵とタリバンの戦いの実話ベースのミリタリー作品
劇場ではなくテレビで鑑賞なのに、撮影の仕方でその場にいて兵士の後を同じように走っているような臨場感がかなりありました
劇場で観たかったと思いましたが、観終わって虚しさだけが残り明るい気持ちになれず、私はテレビでちょうど良かったかもしれません
そもそも何であんな場所に基地を作ったのか、そこが気になりすぎました
そこに作るしかなかったのはわかりますが、敵から狙われた時対処の仕様のない基地で、いつかあんな事が起こるのは容易に想像できます
普段からアメリカ人らしいジョーク連発だったのは、そうやって常に持っている緊張感を和らげるためだったのかもと思いました
家族に電話している様子が本当に切なかったです
ずっと緊張感のあるストーリー展開でしたが、基地が襲撃されてからラストまでの戦闘シーンがすごく迫力もあり、絶体絶命の危機にさらされ、それでも仲間を救おうとする姿には感動し、いろんな思いでいっぱいになってラストを迎えました
そしてエンドロール中の写真とインタビュー、涙です
登場人物の名前がテロップに出て珍しく思いましたが、終わってそれが必要だったのがわかりました
こういう作品が好きなのに今作は救われるものがなく虚しさけが残りました
無事帰れた人も今度はPTSDと戦わないといけないのかと思えたし
アフガニスタンでいろんなものを開発して、今より豊かな国にする手助けをしようとした事は、アメリカの良い行いなのかもしれないけど、それをアフガニスタンの人達が臨んでなかったら、命を懸けてアフガニスタンに行ったアメリカ軍の人達の命をどう思えばいいのか
ケイレブ・ランドリー・ジョーンズは今作でも素晴らしい演技でした