「もの凄い臨場感」アウトポスト no___0092さんの映画レビュー(感想・評価)
もの凄い臨場感
告知をあまり大々的にやっていないこと、タイトルが理由を知るまではパッとしないことなどから、正直鑑賞を始める瞬間まではあまり期待はしていませんでした。
しかし、映画を観進めるにつれ、どんどん作品の世界観に引き込まれ、気がつけばあっという間に上映時間が終わっていました。
こちらの映画、事実を基に作られているお話だそうです。
あくまで個人的な見解ですが、今まで観てきた戦争系のジャンルの映画としてはベスト3に食い込む素晴らしい作品だと感じました。タイトルにも書きましたが、とにかく臨場感が凄いです。カメラワーク等、製作陣の細かい設計があってこそなのだと思いますが、自分がそこに居るかのように感じられる一つの理由として、ワンカットの長さがあるように観ていて感じました。
専門家ではないので、細かいことは解りませんが・・・。
自分がその場で戦場を体感しているような、そんな感覚に包まれます。
爆発音や映像の迫力もそうなのですが、こちらの映画の1番の特徴はこの「体感している感じ」を味わえることではないかと思います。
日本人では理解しにくいような、米国軍人社会独特の規律やチームワーク、友人や家族、ペットとの愛情・関係の深さを感じさせる構成が随所に散りばめられており、色んなシーンで感動しました。
トレイラーを日本向けに作り、もう少しでも告知を行えばもっと反響を呼ぶ作品になるようなきもするのですが、私がその「告知」を目にしていないだけかも・・?とにかく、どんな世代の方にもお勧めしたくなる、とても素晴らしい映画でした。
ハッピーエンド的な終わり方ではありますが、事実に対して忠実に作られている映画なので、とても切なく・悲しい瞬間が幾つもありますし、そこが尚更リアリティを持たせているように感じました。
エンドロールの場面で、演じた役者さんと本物の軍人の方の対比画像が流れますが、どの方もとても良く似ておられ、驚きました。
史実系の映画では登場人物の風貌を本物の人物に似せることは良くありますが、この映画は複数の人物が皆一様に似ており、作品作りに対するこだわりの強さを感じました。
「体験型映画 / 作品」ではありますが、限りなくドキュメンタリー映画に近い作品です。
アメリカ陸軍の歴史が変わるきっかけになった戦地の話をこうして知ることができ、とても感慨深い思いです。また必ず観たい映画です。