「スケール感が・・・」AVA エヴァ にゃろめさんの映画レビュー(感想・評価)
スケール感が・・・
女スパイ、女暗殺者ものって、なんだか観てしまう。
なぜだろう。
か弱い存在が、屈強な相手をなぎ倒す様は
確かにカタルシスを感じるものだが、
女スパイものは、そこにもう一つの+αが乗ると
深みや凄み、または悲しみや苦悩という
物語的おもしろさが生まれる。
実社会で、スパイや暗殺者にもジェンダーレスの
意識が押し寄せているのかは知らないが、
格闘において女性が男性に挑むのは適材適所ではない。
もはや「女スパイもの」としてジャンルが確立されたような
テーマでは上記カタルシス以外の要素が必須となる
わけだが、この映画はその点において失敗している。
いや、それ以前に女性が屈強な男性をなぎ倒す
という爽快感、緊張感、そしてリズム感のようなグルーブが
まるで感じられない。
そもそも「組織」が薄っぺらい。
賭けトランプの「トニ」が薄っぺらい。
家族関係が薄っぺらい。
エヴァのバックボーンが薄っぺらい。
せめて、サイモンを撃つ前に
「なぜ、あなたは殺されるの?」
って言ってほしかった。
ま、言ったところで評価は上がらないんですが。
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