めまい 窓越しの想いのレビュー・感想・評価
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誰かがみてくれてる
高層ビルのオフィスで働くソヨンは契約社員で契約延長は不明確、誰にも打ち明けられない上司ジンスとの社内恋愛、毎晩かかってくる母親からのグチ電話によるストレスから耳鳴りとめまいに苦しんでいた。上司が社内倫理違反で会社をクビになり彼女が落ち込んでいた時、オフィスの窓の外からロープにぶら下がりソヨンを見つめる清掃員のグァヌと出会った。彼は陰ながらソヨンを励ましていて、ある時上司からセクハラを受けていた時窓の外から助けた。2人の恋は発展するのか?という話。
ジンスはイケメンだけどクソみたいなやつだった。ソヨン役のチョン・ウヒは特別美人では無いが、なんか気になる魅力が有った。
一人で落ち込んでいても、誰かが気にしてくれてる事もあるという良い話だった。
派遣社員の閉塞感とめまい
私は韓国の若手演技派女優チョン・ウヒが好きだ。だからこの映画も楽しみにしていた。5月公開だった予定が緊急事態宣言により公開が遅れた。
この映画、今一つ評判がよくなかったのだけれど、私は非常によかったと思う。よかったと思わなかった人は想像と物語が少し違っていたからだろう。
チョン・ウヒはこれまで本当に演じていてきついような役ばかりを演じてきた。役者のインタビュー番組(Youtubeで視聴)でも、彼女自身がそのように語っている。しかも、彼女の演じる役は自身が孤立していたり、求めても相手に気持ちが伝わらない役ばかりなのだ。
彼女を一躍有名にしたのは「ハン・ゴンジュ 17歳の涙」(2013)の主演でだけれど、これは17歳でレイプされ、被害者なのに(であるが故に)周りから偏見の目でみられ、差別される少女を演じている。しかも20代後半でその役を演じているのだ。「Sunny 永遠の仲間たち」(2011)だって少女グループの仲間から絶縁されてしまう少女の役だし、私が初めて彼女の演技を
観た「哭声 コクソン」(2017)というホラー映画だって、村の謎の女という重要な役なのだけれど、彼女の忠告は受け入れられない。「ワン・デイ 悲しみが消えるまで」だって、訴えたいことがある彼女の姿が見えるのは主人公の男性だけだ。だから、この作品もやはりチョン・ウヒが主演しているということで、爽快なラブ・ストーリーが描かれるわけでないことは分かるわけだ。確かにこの作品は都会のオフィスで働く派遣OLの閉塞感に満ちていて、その閉塞感の表れとして彼女がめまいに苦しんでいるというのは、昨年公開された傑作「ハチドリ」を観ていれば、簡単に分かることである。「ハチドリ」は中学生を描いていたけれど、この作品は同じアプローチで、女性差別やセクハラなどが横行し、派遣社員の立場が弱い韓国の企業社会の閉塞感を巧く描いている。そしてその閉塞感を打ち破るのが「窓」の向こう側にあるという映画的なシチュエーションであるというのもいい。チョン・ウヒの演技力が素晴らしいというより、もうこの役は彼女しか考えられにくいくらい、彼女の実存性が見事にこの映画が描く状況に嵌まっていると思った。この映画でますますチョン・ウヒが好きになった。
昭和の土曜の午後3時ぐらいに観たい映画
心に闇と葛藤を抱える若い一人の韓国女性の生き辛さを描いた映画。
始終暗鬱とした映像。ヒロインはイイことも悪い(ツイテナイ)ことも心情は同じレベル。心的エネルギー30%ぐらいのところにいる感じ。でも、次長と過ごしている時だけは50%ぐらいの振りが上がる。観ていて退屈にならないのは描き方が上手いのかな?
清掃員のストーカー振りもラブストーリーの主人公になれば、OKなのね。
辛いことばかりが起こるけど、誰かが見守ってくれている...。エンデ...
辛いことばかりが起こるけど、誰かが見守ってくれている...。エンディングはロマンチックでもあり、危なくもあり賛否両論ありそうですが、チョン・ウヒさんは素晴らしかったです。
月夜の海に~♪
高層ビルの42階のオフィスで契約社員として働くOLが、恋と仕事と親と体調に心を沈ませる2ヵ月の話。
モテモテバツイチ次長と秘密の交際をしているものの、その関係に不安を憶え始めた頃、めまいと耳鳴りに悩まされはじめ…。
あまり背景を描かれてはいないものの、仕事は出来るし人当たり良いし友人もいるしという主人公なのに、兎に角暗く鬱屈とした空気全開。ツイていないにも程がある。
サブタイトルとあらすじの通り、清掃員の男がついてまわり、どんな行動を起こしてどう結末に繫げるかだけど、まあオチは大方予想つくし、出来事をじっとりマッタリ積み上げて行くだけなのでまどろっこしい。
そこに来て25階から…の件は何の効果でしょう。
パワハラ、セクハラ次長はバカなのか?そもそも韓国では未だにゴンドラを使わない?
ちょっと悲しげなメロドラマ好きな人には良いのかも知れないけれど、恋愛映画が得意じゃない自分にはイマイチかな。
暗い、少し悲しいドラマ
1人の女性の2ヶ月の人生を描いたドラマ
恋愛、職場、母親と。
ずっと雨が降っているような、決して幸せではない暗い話し。
そんな彼女を遠くから見守っていた彼と最後は、、、
70年代の日本の映画のようだ。
小ぶりな映画 社員食堂の窓ガラスの清掃シーンが素敵だ
ラブロマンスな映画🎬
高層ビルに入っているIT系の会社で、
地味に仕事をしている派遣社員の物語。
映画は、小ぶりな作り。
"めまい"の描き方が、物足りない感じ。
テーマは女性の生きづらさだけではない
予告編とのイメージギャップって最近では当たり前のようになってきてるから、今回はさほど驚くものではなかった。社内恋愛している男性が会社を去ることになり傷心の主人公と、彼女を癒そうとするビルの窓清掃の男性の恋愛話と思っていた。
いや、そんなに大きく違わないかもしれないが、窓清掃の男性・グァヌがストーカーのように主人公の女性契約社員・ソヨンを見守る側面も強かった。ソヨンが抱える問題は社内恋愛中の男性だけではなく、契約更新や母親との関係、父親への複雑な思い、そしてそれらが重なった上でのめまいや耳鳴りに悩まされているという状況。
女性の自立や生きづらさを描いた物語と言えるのだが、そんなテーマを前面に押し出している感じもしない。グァヌの抱える闇も結構時間を取って扱っていたからかも。
ラブストーリーとしても中途半端で、ソヨンもグァヌも惹かれ合う要素がわかりづらくて、お互いに逃げ道のように惹かれ合っているようにも見えてしまった。しかも彼らの抱える問題が多いからか、結局どうなるのよ?という疑問も湧いてしまう始末。とても妙な物語だった。
わかりやすい感動の物語でも、切ないラブストーリーでもないから、これは予告編を作った人も苦労したんだろうなと少し同情してしまった。
観ていてつらい。。
予告見て気軽な恋愛映画かと思ったら、ジェンダー、派遣、毒親の存在など、これでもかと生きづらさを詰め込んだ映画でした。最後の最後までほぼほぼ救いがなく、観ていてつらかったです。
『82年生まれキム・ジヨン』に近いといえば近いけど、『キム・ジヨン』のようにジェンダーの問題を取り上げたというわけでもなく、色々なつらさがあって全体としてぼんやりした印象です。
ただ、主役のチョン・ウヒさんはおきれいだし演技も上手く光ってました。
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