「「世の中にはどんな問題があるのか」」ボストン市庁舎 ゆみありさんの映画レビュー(感想・評価)
「世の中にはどんな問題があるのか」
4時間半にもわたるストーリーのないドキュメンタリー。きついかなと心配しながら座席に座る。案の定前夜の睡眠不足がたたり、座るやいなやうとうと。多分15分くらいかな。
ストーリーなんてないから途中からでも大丈夫。
頭がスッキリしてここから映画に集中。予想以上に面白い。驚くほど多岐にわたる相談が市に寄せられ、またさまざまな団体やら集会やら会議やらに市、市長が関わっていく。考え方の根本は常に弱者、マイノリティの救済がある。
最後に、市長が市長就任5年を記念する講演会で「アメリカは移民の国です。そしてボストンではこれからも新たな移民を受け入れ、自由で平等な社会を築いていく」と宣言、その思いを語る。折しもアメリカはトランプ治世下。市長の思いとは逆行する動きがアメリカ社会に見られていたようです。
今の世の中には、どのような問題があるのか、よくわかる。またどう対処すべきなのか考えさせられる。この映画ではさまざまな問題点を我々に提示するだけで、個々の解決策まで追ってはいない。しかし市長や市の職員あるいはボストンの市民たちとともにどうしたらよいのか考えさせられることになるだろう。
若い人には特にお勧めです。
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