「昭和の人情噺」漁港の肉子ちゃん 青空ぷらすさんの映画レビュー(感想・評価)
昭和の人情噺
お正月のテレビ放送で鑑賞。
公開時、本作を観た人から絶賛の声が上がっていたので、どんな物語かと思ったら、昭和の人情噺で、なるほど、この内容ならさんまさんプロデュースも頷けるなーと。
食いしん坊で太ってて元気で明るくて、ちょっとおバカでお人よしで直ぐ騙されちゃう。そんな肉子と思春期入り口の娘キクりんの半年間の物語を、キクりん目線で描いている。
原作未読なので、本作がどこまで原作準拠かは分からないし、僕ら昭和生まれには“懐かしい”物語だけど、若い人たちはこのストーリーや、キクりんに乗れるだろうか?とは思った。
あと、クライマックスでのキクりんの盲腸からの回想シーンや、キクりんの独白は、それ以前の展開とあまりにもかけ離れているし、そもそも振りらしい描写や展開がないのでどっか見逃しちゃったかと思った。
それまで、キクりんの心情に沿って、丁寧に描いていただけに、この最後の畳みかけ?の展開には首をかしげてしまった。
っていうか、どのくらいさんまさんの意向が反映されてるか分からないけど、とにかくセリフが多くてうるさいと感じたし、もうちょっとアニメーションを信じても良かったのでは?って思ったかな。
そんな文句を言いつつも最後まで観ちゃうのは、渡辺歩監督ほか、スタジオ4°cのアニメーション力と、肉子役の大竹しのぶの演技力あればこそって感じかな。
コメントする