「美は人生を豊かに」ローズメイカー 奇跡のバラ J24さんの映画レビュー(感想・評価)
美は人生を豊かに
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主人公のエヴは15年前に亡くなった父のバラ農園を引き継ぎ個人経営でバラ農園を営む。
しかし業績は悪く閉園か同業の企業の売却の道が近づいてる状況である。
そんな中あえて従業員を増やし好転に賭ける事にする。人件費も安く収めたい事情もあってか、社会復帰プログラムに参加中の訳ありの3人を雇う事となる。
そのうちの一人フレッドは過去に強盗等の前科持ちである。その能力をエヴは買って農園買収
を目論むライバル企業が抱える特許のバラを盗み交配し新種開発により大逆転を狙うストーリーである。
この作品の良いところはとにかく見易い。事がとんとん運ぶ点もその一つだが、バラ及びバラ農園細かい描写を追った作品というより、バラが持つ美しさとエヴやフレッド達がストーリーが進むにつれて1つのチームとなる人間が持つ美しさを同時に描かれている。この美しい描写がなにより見易く心が温かい気持ちにさせられる。
ストーリーは単純。どん底付近にいる者達が一つになる事で得られる典型的なサクセスストーリー。ただこの作品はそれがバラの美しさもゆっくり感じながら見られるので気にならない。
最後はパリに旅立つフレッドに対して花言葉で見送るエヴの描写はとてもお洒落で素敵である。最後までこの作品の美しさを堪能させてもらった。
「美のない人生は寂しい」とエヴの言葉があった。まさにそれを感じられる作品である。
美しさには色んな美しさがある。色んな美しさを人生に取り入れながら人生を豊かにしたい。そんな事を改めて感じさせてくれる作品であった。
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