「アーカンソー州の平たい顔族」ミナリ kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
アーカンソー州の平たい顔族
まず驚いたのは、トレーラーハウスが案外広いこと。最初はボロかったけど、きれいになっていくうちに住みたくなるほどになっていった。1980年代には年間3万人もがアメリカへと移住していた韓国人移民。今では日系アメリカ人よりも多くなっているらしい。
イー一家の大黒柱ジェイコブを演ずるのがスティーブ・ユアン。萩原聖人と鶴見辰吾を足して二で割ったような風貌の彼は『劇場版バーニング』にも出演していたが、やっぱり燃える男を演じていた。運転はしてなかったけどトラクターまで出てきたから、ついつい脳内では「燃える男の赤いトラクタ~♪」と口ずさんでしまいました。
心臓疾患のある可愛い男の子デビッドくんも印象に残りますが、もっと刺さったのが十字架を背負う男ポール。悪魔祓いとかハレルヤとか叫ぶし、ちょっとやばい人か詐欺師なんだと思っていたけど、違ってた。どこに住んでるんですか?気になります。いや、実は彼は存在していないイエスのようなキャラだったのか?と、いろいろ思いを巡らせてしまいました。キムチ好きで~す♪もいい。
苦難の連続だった移民生活。水の問題、取引先の問題、妻とのケンカ、デビッドの病気などなど。人種差別がそれほど扱われていなかったのが救いでもあったかな。料理もできない、花札を教えるなどのおばあちゃんも独特のファンキーキャラで面白かったです。そして達成感から奈落の底へ・・・という運命のいたずら。それでもくじけない。家族、そしてポールと二人で頑張ってみよう。さあ行こう、さあ行こう。地平線に立つものは俺たち二人じゃないか♪by小林旭
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