「幻の夜」あの夜、マイアミで hyvaayota26さんの映画レビュー(感想・評価)
幻の夜
4人の会話はフィクションだけど、彼らのしてきたこと、この後の行動の本質を捉えていて、あり得たかもしれないものになっている。言葉が交わされなかったとしても、相互に作用し合ったのではと思わされる。
サム・クックが著作権の管理をしていたことや、ボブディランの風に吹かれてに影響を受けたことはドキュメンタリーでもみたことがあった。会話のディテールはかなり慎重に検討されているように思う。
TVで披露されたあの曲も、あたかも本物のようで感動。その時のTVの映像は残っていない。それが歴史だと考えなかった人たちが残してくれなかった。でも物語は残った。
マルコムXによって語られるサム・クックの「チャント」が美しい。彼は人々の心を強く揺さぶる存在であることを、私たちやマルコムXに印象付ける。
ジムブラウンのある家のポーチでの出来事やサムのコパカバーナでの出来事など、自尊心を削られる経験を生き抜いてきたんだなあと思う。
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