「ニコタマ」お隣さんはヒトラー? ニコラスさんの映画レビュー(感想・評価)
ニコタマ
事前に時代背景や舞台となる土地をあまり把握していなかったので、コメディタッチな妄想老人が主人公の作品なのだろうと勝手に決めつけていたのです。
ところが、始まってみればポーランド在住のユダヤ人で戦争によりドイツ軍に全てを奪われてしまった主人公だからこその思い込みなのですよね。やはり戦争というものは人の心に深い傷を負わせてしまう。
しかも1934年にチェスの大会で直接相まみえ、だからこそあの男の顔を忘れるはずも無い。
そこからの追いかけ方には危なっかしい部分もありましたが、自らの命をなげうってでも、のような信念を感じました。
まあ、なんだかんだありながら、互いの辿ってきた境遇や運命に共感しあい、ラストに向けて……みたいな感じで、パンツを下げさせてのイチモツ検査などもありまして。
それにしてもヘルツォーク役を演じたウド・キア!「スワンソング」でのちょいポッチャリーなゲイの美容師を演じたかと思えば、本作品での威厳あるキャラまで幅が広い!そして目が綺麗!
しんみりしつつも心がちょっと温かくもなるような良作でした。
どの時代でも悪いのは戦争、ヒトとヒト同志は繋がるはずだと改めて思わされました。
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