「戦争の傷跡・・・と誇り」ラスト・フル・メジャー 知られざる英雄の真実 よしさんの映画レビュー(感想・評価)
戦争の傷跡・・・と誇り
ベトナム戦争に係る名誉勲章を巡る騒動を描く物語。
実話を基にした映画のようですね。
ベトナム戦争で危険を顧みずに戦場に残り、命を落とした衛生兵。名誉勲章授与の申請がされるも何故か授与されず30年以上放置されてしまいます。
30年を経ても授与活動を続ける戦友を、当初は渋々対応していたた主人公。しかし、退役軍人達の気持ちに触れ、政治生命をかけて挑むこととなります。
作品の肝は、主人公と退役軍人達との邂逅でしょうか?名誉と恐怖と悔恨と・・・そして感謝。それらの気持ちを主人公にぶつける退役軍人達。名誉勲章の行く末以上に、彼等の言葉に主人公が心を動かしている様子が、この作品のテーマになっているように思えます。
ただ、その邂逅シーンは、少し抽象的に分かり難いのが難点。また、アメリカ人の軍人に対する尊敬の念は、現代の日本人には実感し難いのも難点でしょうか?
勿論、災害派遣等で奮闘する自衛隊員に対して、日本人も大きな感謝をしているとは思いますが、アメリカ人のそれとは少し違いように思いますね。
また「何故か授与されず」の「何故」の部分のフューチャーに不足を感じてしまい、その点でも高い評価を付けるのが難しく感じてしまいました。
それでも、人間ドラマとして観るべきものもあり、私的評価は標準にしました。
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