「ポルノまがいのフェティシズム映画」恋する遊園地 odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
ポルノまがいのフェティシズム映画
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なんともロマンティックな邦題に騙されてしまった。
冒頭から必然性のないヌードシーン、早くも違和感が漂う・・。内容はポルノまがいのフェティシズム映画。ただ女性監督なので官能的ではあるが卑猥さは希釈されているようです。
アメリカ精神医学会の診断基準では性的精神病理としてのフェティシズムとは
・長期にわたる、生命のない対象物に対する強烈な性衝動、妄想、行動が持続、反復する。
・性衝動、妄想、行動により著しい苦痛、または社会的、職業的な障害を引き起こしている。
・対象物は衣服や性具に限らない。
とされている。
主人公は明らかに病的に思えますがマイノリティ側は病理ではなく多様性の問題と言うのでしょう。劇中でも他人に迷惑はかけていないという擁護論もあり面倒な話です。
映画は状況説明にも力を注ぐ、育った環境は母子家庭、母親は悪い人でもないが酒場勤めと言うこともあるのだろう男を家に連れ込んだり性には奔放、そんなこともあり主人公は人付き合いが苦手、心の癒しは子供のころから通った遊園地の遊具というのも単純明解。
何故というか、あえてこのようなテーマを選んだのだろうか、LGBTはじめマイノリティの性の多様性を叫ぶ声は大きくなっているもののまだまだ世間からは色眼鏡で見られがち、そこで人ではなく遊園地のマシンに暗喩、ファンタジーぽさの力を借りて多様性認知のアピールということでしょうか。
遊園地ものなのでファンタジックかといえば滴り落ちるオイルなどシュールな映像表現が性的なものを匂わせすぎなので気味の悪さの方が先んじています、稀有な作品とは思いますが倒錯ものは苦手です。
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