「過去作より、さらに挑戦的な作品で、見終わった後に、もう一度確認したくなる構成。キャラクター愛に溢れている点も好感。」コンフィデンスマンJP 英雄編 細野真宏さんの映画レビュー(感想・評価)
過去作より、さらに挑戦的な作品で、見終わった後に、もう一度確認したくなる構成。キャラクター愛に溢れている点も好感。
本作の舞台は、これまでのアジアからヨーロッパに進出。街全体が「世界遺産」に登録されている地中海のマルタ島の首都ヴァレッタなどは、壮大な画としてハマっていました。
さらに、本作では「ダー子目線」「ボクちゃん目線」「リチャード目線」といった感じで、「登場人物によって視点が変わっていき、全体像が把握できていく」という面白い作り方をしています。言わばパズルのピースが埋まっていくと、意外な風景などが見えてくる、という感じです。
さらには、物語は徐々に加速していくので、一つ一つの動作を検証しながら追いかけていくと、「あれ、ちょっと待って」という箇所が出るのかもしれません。
そのため、全体の流れを知った後に、もう一度確認したくなる作品になっていると思います。私は2度目の方がより楽しめると想定します。
この「コンフィデンスマンJP」シリーズは「キャラクターを大切にする作品」であることも気に入っていて、本作では終盤辺りで、あるモノを見た時は少しウルッときました。
脚本が面白く、役者の演技も良く、演出もセンスがある、邦画では珍しい相性バッチリのチームによる作品だと思います。この世界観が続くのを期待します。
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