劇場公開日 2021年3月20日

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「こうとしか言えない生き方」生きろ 島田叡 戦中最後の沖縄県知事 コーヒービートさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0こうとしか言えない生き方

2023年11月11日
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鑑賞方法:VOD

悲しい

知的

公開時見損ねる。Netflixで公開されており鑑賞。
「カメジロー」は公開時に見ており、同様に島田に接した存命者や米側資料まで調べ上げて、島田の生き方を探っている。
前半はややモタモタした動きだが、沖縄戦が始まり県庁を捨て、壕を点々と移動する頃からテンポは快調となる。陸海軍の司令官達とあるいは対立し、あるいは尊敬し合う仲となるのも、島田が生来持っていたと思われる人間くささを表していて面白かった。島田の最期は拳銃自決説、入水自決説があるが「県民を死なせた責任」として自決を選んだのだろう。しかし生き残り、沖縄戦の語り部としての後半生という選択肢もあったであろうが、それは無理な話だったのだろうか。戦後、島田は神格化されるが、それを嫌がっているのはあの世の島田自身かもしれない。
難点といえば、本作では触れてないが、島田の前任知事は軍からの慰安所設置要求を「沖縄は外地でない」として拒絶していたが、島田は要求を認めている。このへんの島田や当時の関係者、沖縄県民の反応にも切り込んでほしかった。

コーヒービート