「青春に無駄な事なんかない!おバカする事も青春の一つ!」映画クレヨンしんちゃん 謎メキ!花の天カス学園 J24さんの映画レビュー(感想・評価)
青春に無駄な事なんかない!おバカする事も青春の一つ!
しんちゃん映画は大人も楽しめ泣ける作品が多い中今作も変わらず後半はストレートなメッセージが続き泣かせてもらった…
今作は風間くんのお願いもあって春日部防衛隊のみんなで小中高一貫のエリート学校に体験入学する話。
校内での行いが数値化され、エリートな行いが行われる程ポイントが溜まり優秀生徒として校内で特別な優遇は受ける学校システムである。
もちろん風間くんはエリートになる事に没頭し全力を注ぐもののしんちゃんをはじめとしたみんなとは熱の差が出てしまいぶつかってしまう。
そんな風間くんの姿を学校を支配するAIと今作のいわゆるヴィランに目をつけられてしまい風間くんがおバカになりそしてエリートヴィランと化す。
今作のいわゆるヴィランのAIにしろサスガくんにしろ風間くんにしろエリートを極め過ぎるが故の周りが見えなくなり暴走してしまう描写は大人視点で見ると物凄く共感をうみ心痛くなるシーンもある。
そんな中しんちゃん達が無邪気に真っ直ぐにそして時にはおバカしながらも風間くんを救おうとする懸命な姿がまさに青春の1ページ。そんな彼ら春日部防衛隊を今作では楽しめる作品だ。
過去作もそうだが春日部防衛隊がメイン作品だとどうしてもみさえやひろしの活躍場が少なくなってしまう。
ただ今作では最後の最後で、周りが笑おうがバカにしようが息子が一生懸命の姿は誇らしいなんて泣かせにくるみさえとひろし…監督はしんちゃん愛に溢れた方だね。しんちゃんファンとしては彼らの見せ場もあってとても満足した。
効率化を極める昨今の世の中だけどもちろん大人になればそれはとても重要なことである。ただ同時に失敗するのが人間であり、失敗や過ち、そして時には遠回りするからこそ成長する事もたくさんある。
大人になれば中々それが通りにくくもなるけど子供達は全く関係ない。
喧嘩もし、怒られたりする事もあるだろう。そういう失敗や過ち、おバカな事をする事を恐れず生きる事の大切さを改めて感じさせてくれる作品だった。
青春に無駄なことなんて一つもない。失敗する事も、怒れる事も、おバカな事をする事も全てが青春の1ページとなり、大切な思い出となって人を大きく成長する糧になる事を実感させられた。
今作も子供から大人まで楽しめる作品であった。
個人的に好きなのはマサオくん弄りだったかな。しんちゃんとは異なり特に非エリートな行動描写もなく当たり前の様にしんちゃんと同じ非エリート組の食事を食べていたり、不良クラスに潜入捜査してくれてるのにも関わらずネネちゃん達に容疑者の1人として扱われていたり今作のマサオくん弄りは中々笑えるシーン多めだった。
来年は忍者のしんちゃん?楽しみである。