「人の中に巣食う怪物」スプートニク MARさんの映画レビュー(感想・評価)
人の中に巣食う怪物
謎のエイリアンが体に寄生してしまった宇宙飛行士と、それを悪用しようとする組織の大佐から彼を救おうとする難儀な女医の闘いを描いた作品。
ポスターを見ると、どでかいエイリアンと全面対決するようなSFバトルものといったイメージがわきますが全然違いましたね(笑)
しかし、期待の内容とは違えど、濃厚なドラマ作品で非常に楽しめた。
それぞれの過去を抱える登場人物たちが、各々の思惑を胸に、反発・協力していく様は見ごたえがあったし、重厚なBGMが彩るソ連テイスト(!?)満載の雰囲気は陰鬱でグッド。
体の中にエイリアンが寄生…って、何とも絶望的ですねぇ。。
そんなコンスタンチン、本来ならば英雄として迎えられる宇宙飛行士だが、彼にはある後悔があるようで…。
そして、エイリアンを兵器として研究しようとする大佐。もっともらしい大義名分を…。本当の怪物はあんたの中に潜んでますよ。
タチアナの謎演出だったり、秘密基地なのにセキュリティがチョロすぎたり、どうやってそんなモノ手に入れた?だったり、ツッコミ所を挙げて行けばキリがないし、先の展開が読めちゃったりといった点はあれど、重々しい緊張感や、登場人物たちの心の変化、大きな決意に目が離せない2時間弱だった。
☆4.5はちょっとあげすぎな気もするけど、10周年最後に、未体験ゾーンらしさはありつつも、しっかりとのめり込める掘り出し物を発掘できてとても良かった。
来年も期待☆
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