「【”産みの親より、育ての親なのか・・。育ての親は誘拐犯なのに・・。”哀しくて、切なくて、遣り切れなくて、恐ろしい映画。】」ストックホルム・ペンシルベニア NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”産みの親より、育ての親なのか・・。育ての親は誘拐犯なのに・・。”哀しくて、切なくて、遣り切れなくて、恐ろしい映画。】
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■4歳の時に誘拐されたレイア(シアーシャ・ローナン)。
17年間もの地下監禁生活ののち発見されて両親のもとに戻るが、4歳までの記憶はなく、誘拐犯・ベン(ジェイソン・アイザックス)との生活を忘れることができなかった。
失われた時間を取り戻そうと必死の母親マーシー(シンシア・ニクソン)は、焦りのためか、次第にレイアへ厳しい要求をするようになる。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・産みの親より、育ての親というが、今作は正にその言葉通りに展開する。育ての親が誘拐犯でも。
ー 幼き、レイアにとってはベンが世界の全てだったのである。ベンも又、然り。-
・レイア(本名は、リアン)を自分が真の親である事を認めさせようと、様々な努力をするマーシーだが、レイアに掛かった”ストックホルム症候群”は、ナカナカ解けない・・。
・故に、マーシーの怒りは夫グレン(デヴィッド・ウォーショフスキー)に向かい、二人は別居してしまう。
更に、マーシーは一人刑務所に収監されたベンに会いに行くのだが、そのことを知ったマーシーはベンと同じように、レイアを部屋に閉じ込めるようになる。
ー マーシーの行動が、狂気性を帯びて来ている・・。-
<レイアは、そんな状況下で息苦しさを感じるようになり、壁に母に対する感謝の言葉を短く書き、布を切り裂いて作ったロープで家を出るのである。
レイアもマーシーもグレンも何も間違ってはいないのに、折角17年振りの家族団らんを迎える事は無いのである。
色々と考えさせられる、哀しくて、切なくて、遣り切れなくて、恐ろしい映画である。>
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