「【”「誰も知らない:優しき風合の海辺バージョン」”身寄りのない子供達が暮らす家を舞台に、彼ら彼女らの世界と成長を温かく描いたヒューマンドラマ】」海辺の金魚 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”「誰も知らない:優しき風合の海辺バージョン」”身寄りのない子供達が暮らす家を舞台に、彼ら彼女らの世界と成長を温かく描いたヒューマンドラマ】
■身寄りのない子供たちが暮らす家で育ち、この家で暮らす最後の夏を迎えていた18歳の花(小川未祐。
ある日、8歳になる親から虐待を受けていた晴海が入所してくる。
花は心を閉ざした晴海に昔の自分を重ねて彼女と過ごすうち、自分の中に今まで感じたことのない感情が芽生えてくるのを覚えて、交流していく・・。
◆感想
・今作の様なテーマを持った作品は、暗いシーンや目を背けたくなるシーンが多いが、今作は何故か爽やかさを感じる。それはきっと、花役の小川未祐と晴海役の少女との関係性が、花が少女を且つての自分にダブらせて、基本的には優しい態度で接しているからだと思う。
・花が金魚を海に放つシーンは、”淡水魚だから死んでしまうよ‥。”と思ったが、監督のメッセージは別で、
”金魚は海では生きられません。それでも、私はもう一度海に連れ出したいと思ったのです。映画の主人公が、私が、そしてあなたが、自分自身の人生を歩みだせるようにと祈りを込めて”
とある。成程。
<今作は、小川沙良さんの初の長編監督作品であり、且つ脚本も担当されている。
是非、この優しき視点で厳しき現実を描いたセンスを、更に伸ばして欲しいと思った作品である。>
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