「面白かった」キャラクター hssyowa40さんの映画レビュー(感想・評価)
面白かった
見応えのある映画だったが、どうしても疑問なのは両角は四人家族を何組も殺しているのに、なぜ全て成功しているのだろうか?しかも兇器は包丁一本だけ。現実なら1対4なら誰か抵抗して返り討ちになるか、家族の誰かが逃げ出して警察に通報するか?近隣住民が気付いて通報するはず。家にゴルフのクラブやら金属バットくらいどの家も無い、という事はないだろう?相手がライフル銃やピストルを持ってたならともかく、包丁一本だけなら払い落とせるんじゃないか?それとも家族の誰かを人質にして『娘が死んでもいいのか?』と言って言うことをきかせる手段もあるのだが、毎回毎回成功するはずはないと思う。
それが一度もなく家族全員が何ら
抵抗もせず両角に縛られて殺されている事に疑問を感じざるを得ない。
何らかの方法で家族を家の中に監禁するという手段が必要になるはず。それが催涙ガスやスタンガンも持たず包丁一本だけで脅して一人ひとり縛り上げて、その間、家族の一人ひとりは自分が縛られる番が来るまで待っていたのだろうか?
両角が四人家族に目星を付けて、そこからすぐに後ろ手で縛られて喉をかっ切られた死体。どれも全部このパターン。そこまで至るまでのプロセスが省かれているので何かもの足らなさを感じてしまう。コンプライアンスに配慮して殺害シーンはカットしたのだろうか?それまでの殺害のプロセスを観客の予想のつかないやり方で見せられればもっと評価が上がるんじゃないか?と思った。アイデア自体は良いので。
キャスティングは適切だつたと思う。自分に嘘をつけない役として菅田将暉はピッタリだったし(個人的に大学時代の友人に雰囲気が似ているので余計そう思うのか?)。ちょっと世話女房的なピーターパンのウェンディみたいな役柄の高畑充希もピッタリだった。族上がりの刑事役の小栗旬も合っていた。ただ族時代のあれてた頃の映像も加えて欲しかった。それを担当していた若い頃の中村獅童の映像も。
ただ殺し屋ダガーのイメージならSEKAI NO OWARIのFukase君ではちょっと華奢過ぎないか?と思った。SEKAI NO OWARIは自分も凄く好きなバンドでお気に入りの曲も沢山あるのだが。Fukase君自身の演技は素晴らしかったのだが、自分としてはもう少し高身長で筋骨隆々としたニヒルなイケメンに演じて欲しかったな、というのがある。『蘇る金狼』の松田優作みたいな(例えが古くてごめんなさい(_ _;))
だけど最後まで退屈せず眠たくならずに観られたのはこの映画の力量というものか?期待してなかったが結構面白かった