「キャスト、設定は良いのに脚本、演出が...」キャラクター yurinaoさんの映画レビュー(感想・評価)
キャスト、設定は良いのに脚本、演出が...
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キャスト、設定はとても良く、これは面白いハズと期待して
観たが、残念ながら期待外れでした。
この手の作品は観ていて、『常識で考えてそんな行動とる?』って思わせるような引っかかりを観ている側に感じさせてしまうと、物語に入っていけなくなってしまい、
すべてが台無しになってしまう。
その点に置いても冒頭の菅田将暉が演じる主人公が
壮絶な殺人現場と犯人の顔を偶然観てしまうシークエンスは
最も重要な物語の導入部となるのだが、
そこでの演出が違和感しかなく、いきなり引っかかってしまう。
室内から爆音で音楽が聞こえる他人の家の玄関で、家をたまたまスケッチしている主人公に、隣の家の住人が、音がうるさいからなんとかしろと苦情を言ってきたので、苦情を言われた主人公が家の住人にコンタクトを取ろうとし、チャイムを押すが反応がない為、勝手に家の中に入っていくのだが、
正直、常識で考えてそんな行動を取る人間などまずいないだろう。一応、主人公は『いい人』だからと言う薄い理由づけはしているがこの行動動機には弱すぎる。
単に殺人現場と犯人を目撃させるだけなら、もっと自然な流れでの持っていき方はいくらでもあっただろうにと思う。
と、いったような、『え?普通そこでそんなことする?』
とツッコミを入れたくなるような演出がそこかしこに存在し、物語の勢いだけでは流せない不自然さが色々と邪魔をしてしまっている。
キャスト、設定は非常に面白くなる要素だらけなのに、
この仕上がりは非常に勿体ないと感じてしまいました。
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