「子供の声がマジで不快」ビバリウム せつこんさんの映画レビュー(感想・評価)
子供の声がマジで不快
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マイホームを探しにきた新婚の夫婦がある家の内見をしに来たら、その住宅から抜け出せなくなって、さらに気持ち悪い子供を押し付けられて狂っていく話。
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住宅に閉じ込められるという設定だけど、これって夢のマイホームを手にした普通の家族だって同じだと思う。一般的な家庭なら、家を買ったらローンがあるからおそらく一生そこに住むだろうし、そういう意味ではマイホームを手にした瞬間にその場所に閉じ込められてたのと同じ。
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そしてジェマとトムが子供の世話をする様子も、割と普通の家庭の光景なのでは?最初は家事育児を手伝っていたけど、次第に家の事に目を逸らして仕事に走るトムの様子はあるあるな旦那の行動だと思うし、.
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最初は嫌々でも徐々に母親のようになっていくジェマは、私は自分の子供だとしても全ての親は徐々に子供と一緒に親になっていくものだと思ってるから、これも割と普通の親の心理だと思う(でも女性は誰でも子供を愛せるものって解釈されそうな描写でもあってそれはいや!)。
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というか、トムって男性性が割と全面に出てたと思う。自分がヤリたいときはヤラせろって言うくせに、自分の気分がのらない時は拒絶するし、イラつくとすぐ暴力に走るし。自分のことばっかりでジェマとちゃんと向き合ってないよね。
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そして最後、子供を育てるという役目を終えた親たちはあとはもうそこで死にゆくだけ。そうやって育てた子供も結局大それたことはせずに死にゆくだけ。人の人生の無意味さを割と辛辣に描いてる感じがして私はそこが1番不快だったかも。
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おそらく普通の人がみたらかなり不快っぽいのでお気をつけて。私はもう不快なシーンは不快なほど,うわぁ気持ち悪い、最高かよ😊😊って感じの不快な女なので。
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