「静かな気味悪さ」ビバリウム 鯖缶さんの映画レビュー(感想・評価)
静かな気味悪さ
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予告を見て「ルネ・マグリットの絵みたい!」と思い、気になって観に行きました。
主人公のカップルが、不気味な子供を無理やり育てさせられ、育ちきったらお払い箱…。なぜ、なんのために子供を育てさせられたのか、この空間を作ったのは何者なのか、等は最後まで結局分からず、次の犠牲者が増えていきそうな雰囲気で終わります。なぜこんなことをさせられるのか理由が分からない、というところが冒頭のカッコウの托卵と繋がるんだな、と思いました。人類に対するカッコウのような何かがいるんでしょうね…。人類を超越した何者かの存在がほのめかされるが結局正体は分からない、という不気味さは個人的に大変好みです。人がおらずシンとしたヨンダーや、延々同じ形の雲が浮かぶ空など、雰囲気やビジュアルもやはりどストライクでした。謎のうねうねしか映らないテレビがMVPです。
ホラーとしては突然の脅かしもスプラッターもなく、淡々と進んでいくためかなり地味です。ちょっと冗長かな、と思うところはあったので、雰囲気好きですが★4で。
グロが得意ではないので、R15に若干おびえながら映画館に行きましたが、グロではなくエロ(しかも一瞬)のほうでしたので安心して観れました。これもエロシーンっていうより、人類の生態を観察してたんですかね…。
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