「ホラーよりも怖いもの」返校 言葉が消えた日 アポロさんの映画レビュー(感想・評価)
ホラーよりも怖いもの
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序盤はシンプルな学園ホラーなシーンが中心。でも、学校に取り残された男女2人の高校生の過去のいきさつが分かってくるにつけ、ホラー的な恐怖が、言論統制という理不尽な権力への恐怖とすり替わっていった。血塗れの校舎よりも、優しく小さな言葉を口にする穏やかな眼差しのチャン先生、イン先生が処刑され、読書を楽しんでいた学生は拷問されること、そしてそれらが小さな密告で容易に行われることが何よりも怖い。
この白色テロの苛烈な状況をエンタメ作品とすることで、「表現の自由」を決して手放しはしないという強い思いを感じた。
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