劇場公開日 2021年7月30日

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「独占と苦悶」返校 言葉が消えた日 Bacchusさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5独占と苦悶

2021年7月30日
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悲しい

怖い

1962年中国国民党独裁政権下の台湾の高校で巻き起こる不可思議な話。

放課後の教室で居眠りしてしまった女生徒が目覚めると、周囲には誰もおらず荒れた状態で、校舎内を彷徨う中で後輩の男子生徒と出合い、不穏な状況に陥っていくストーリー。

始まって5分で何があったか、どういうことかは判る中で、不穏な出来事の数々と何故そうなったのかを、発禁本を所持し読書会を開いたり謄写したりする一部の生徒と教師達によるグループを絡めながら見せていく展開で、序盤ははオカルト重視、その後はドラマ重視という感じ。

時代背景が大きく関与してくるとはいえバリバリホラーなのに、締め付けられる恐ろしさと不気味さや、悲しさとやり切れなさがとても好みだったし、終盤の展開も重さがとても良かった。

ただ、全体的にテンポがイマイチだし、2章目の途中からクドさを感じてしまったし、締めのパンチが少し弱かったかな。

Bacchus