「あまり共感できず…」オールド・ジョイ parsifal3745さんの映画レビュー(感想・評価)
あまり共感できず…
クリックして本文を読む
馴染みの親友カートが街に戻ってきて、マークはキャンプに行かないかって誘われる。妻に打診するけれど、「どうせ行くんでしょ」って辺り、身につまされた。流れゆく風景、空、山、川をじっくり映し出す。ラジオは、政治や社会の情勢を伝えている。カートが以前に行ったことがある目的地は、なかなか見つからず付近で野営する。カートの孤独、以前の二人の友情を懐かしむ気持ちが少し痛かった。もっと伝えたいのだけれど、控え目に終わらせる。マークは、夫としての役割を果たすことにプレッシャーを感じている。翌朝、ドライブインで朝食を取り、目的地への地図を手に入れ一安心。マークは、妻にしょっちゅう電話をかけなければならないシーンが、カートとマークの距離を表していた。そうなんだよね。既婚者と独身者の違いは。
目的地は、木製の鄙びた露天の温泉だった。カートは落ち着かず、一度上がったり、マークをマッサージしたり。孤独を埋めるために、もっと触れていたいのだけれどって表情に見えた。マークは、日頃の疲れを癒すのに浸っているように見えた。ここも距離感。その後は、街に戻って別れる。カートは、物足りない感じで、店の前に立っている男に小銭を渡して、夜の街を物色している。
等身大の男性2人の日常を、そのまま切り取ったような映画。日常って、こんなものだよねっていう印象が強い。カートみたいにナイーブな男性は、アメリカの女性と上手く接することができず、孤独からゲイにっていう人も多いのかもしれない。以前は、友人だったのに。そんなテーマ性を感じたが、共感できなかった。
コメントする