「ゲストキャラのロディがよい」僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ワールド ヒーローズ ミッション コージィ日本犬さんの映画レビュー(感想・評価)
ゲストキャラのロディがよい
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原作にあるアメコミチックな描写が多めなのと、作画陣の超絶アクションが素晴らしく、ストーリーも1~2作目よりは面白かった。
また、吉沢亮演じるゲストキャラのロディがよい。
さらに、林原めぐみの贅沢な使い方にもびっくり。
ただ2つの点がもったいなかった。
ひとつは、デクの「みんなの笑顔を守るために」連呼はキツい。
最近、朝ドラ『おかえりモネ』で、「『みんなのため』って、結局自分のためじゃん」というセリフがありました。
原作のデクは「無個性だった自分の憧れであったオールマイトのようになりたい、自分のため」を意識しながらも、「困ってる人を助けたい」と体が先に動くキャラで描かれているので、今作ほど連呼はしていない。
悩んでいるモノローグとか、クラスメイトと絆を深める肝心なところとか、わずかなところで効果的に使うセリフな印象です。
だから、本来のデクは、こんな物言いを大安売りで使わない気がして、違和感を覚えました。
もう一つは、せっかくめっちゃ美味しい設定の「個性」vs「無個性」という分断や差別の意味合いを含む対立構図を生かさず、「個性」vs「個性」に最終対決を持ってきていたのは拍子抜けだったこと。
現実世界の(日本なら)「資本主義社会勝ち組富裕層」vs「何も持たざる者、無敵の人」とか、(海外輸出前提なら)「差別する側」vs「被差別」や「キリスト教系白人男性」vs「弱者」(昔ならLGBTや黒人などマイノリティ、今は移民)の代替的な意味合いを重ね合わせられたら、マーベルの作品群に追いつき追い越せるスペックがあるのに。
とか思いました。
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