「デクの本気ッ!うなれ究極奥義ッッ!!」僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ワールド ヒーローズ ミッション アニメ勢さんの映画レビュー(感想・評価)
デクの本気ッ!うなれ究極奥義ッッ!!
この映画全体を通して、良くも悪くも勢いがあった。総評としては、面白い作品だったと思う。
○面白かったところ
映像の臨場感が、映画で見て良かったと思った。昨今のテレビアニメでも上下が反転、視点が移り変わるバトルシーンが多く描写されており、自分の中での映画化としてバトルシーンのハードルが少し高かったのだが、圧倒された。特に最後のデクの姿が前作の映画を彷彿とさせるものであり、あえて言うなら「勢いがすごかった」。
また、今作のラスボスがUSJ襲撃事件の脳無をオマージュしたような敵だった。だからこそデクの戦い方が当時のオールマイトそのものであり、倒し方から技まで、次代のオールマイトであると思えて、デクの成長を感じる映画で見応えがあったと思う。
○少しイマイチだった点
ストーリーの設定が少し現実的ではないと感じた。全世界同時多発テロに対して、全世界が一丸となって事態に対処することは分かる。しかし、なぜ日本からヒーローが各地に招集されるのかが少し分からなかった。
また、最後の戦いの最終局面、デクのOFAをアクセル全開で放出して戦うところで、かなり個性的だと思った。実際に人間が動いたらあのように見えるのかもしれないが、少しシュールで笑ってしまった。ただし、それを除けば、鳥肌ものの素晴らしいバトルシーンだったと思う。
○総評
この映画は、頭を空っぽにしてみるものだと思った。大人になるにつれて、色々なバックグラウンドを考えるようになり、純粋にその状況を主人公たちがどう切り抜けるのかを楽しめなくなっていると気付いた。
言い換えると「設定が甘いことを遠回しに批判している」と捉えられるかもしれないが、アニメはアニメ、現実は現実、
超常が日常になることこそアニメの本質だと私は気付いたと思って欲しい。